肩こりは肩や首の緊張により血液の循環が悪くなり、筋肉中に老廃物が溜まって起こります。痛みや凝りを感じるのは、この不廃物が周囲の神経を刺激しているからです。

 

肩こりの最大の原因は姿勢の悪さです。よい姿勢を保つことが、肩こりを防止する最も重要な事だといえるでしょう。首や肩にとって良い姿勢とは背を伸ばして少し遠くを見る感じで軽くあごを引く姿勢です。

 

女性は男性に比べて筋力や基礎体力が弱いので、疲労の回復が遅く、肩こり、むくみ等が起こりやすいようです。単に肩こりと思っていると、それに伴う病気を見逃すこともあります。例えば内臓疾患、頚椎・胸椎の疾患、肩関節の疾患などの症状に肩こりが関係していることもあります。日頃の生活習慣が肩こりだけでなく、からだ全体の健康につながります。

 

 

肩こりの主な原因

 

神経的なものから下半身の冷え、筋肉疲労、内臓疾患、運動不足など様々ものがあげられます。また、それらが組み合わされている場合もあります。中でも主な原因には以下の項目が考えられます。

 

  • 長時間の同じ姿勢/無理な姿勢
  • 血行不良、冷え
  • 睡眠不足、疲労
  • 細かい作業、目の疲労

 

自分の肩こりの原因を正しく知ることが大切です。マッサージや指圧、軽い運動、ストレッチ体操などは肩こりの解消に効果的ですが、専門医に相談することも対策法の一つです。

 

肩こりの原因チェック

【姿勢・体型】 なで肩や猫背

なで肩で胸が大きい『一見ナイスバディ』タイプは、肋骨と鎖骨の間が狭く、間の血管や神経が圧迫されてしまいます。さらに胸の荷重が全て肩にかかるので、肩こりになりやすいのです。猫背の人は、背中や肩の筋肉を常に緊張させています。首を前に出す姿勢が負担をかけているのです。

 

  • 長時間同じ姿勢。
  • 書き物や読書など、机に向かうとき猫背になる。
  • 普段から頚や顔の向きが一方に傾いている。
  • どちらか一方の肩が前に出ている。

 

【習慣】 いつも同じ側の肩にバックをかけてる

いつものクセで、同じ側の肩ばかりに重たいバックをかけて歩いていませんか?これも立派な肩こりの原因。バックを持ち変えたりして肩の負担をなくしてあげましょう。歩き方も頭のてっぺんを上から吊られているようにして、肩を後ろに引く感じに歩くのが理想的。

 

  • 飲み過ぎ、食べ過ぎなどで胃腸(内臓)の調子が悪い。
  • きついブラジャーを付けている。
  • 無理をして歩きずらい靴を履いている。

 

【目・鼻・歯の病気や疲れ】 パソコンを長時間使用

パソコンに長時間向かっていると、姿勢がだんだん前方に傾いてきます。姿勢を直すように心がけましょう。パソコンの位置、机と椅子の高さなども要チェック。目の疲れから肩こりが起きることも多いので、ストレッチをしたり、目を休めることを忘れずに。

 

  • 左右の視力差が大きい。
  • 目が疲れている。
  • 結膜炎やものもらいなど目に病気がある。
  • 歯痛がある。 ・鼻炎など鼻の病気がある。

 

【精神的なもの】 肩こりになりやすい性格

肩こりの主な原因は生活習慣と言えますが、それだけではありません。何事にもマイナス思考で下を向いているような人は姿勢も悪くなっています。人に対して攻撃的な人は肩に力が入りがち。両者とも常に肩が緊張し、肩こりになりやすいのです。

 

  • ストレスを感じている。
  • 仕事柄、気を使うことが多い。

 

 

ツボ押し&ストレッチで肩こり改善

 

肩こりに効くツボを紹介します

これらのツボを全て押さなければいけないなんて思わないで下さいね。自分では押すのが難しい所にあるツボもあります。肩こり同士協力して肩こりからの脱出を図りましょう。

 

肩の上及び肩胛骨の内側にあるツボ

  • 肩井(けんせい)→肩の上にあるツボ
  • 肩外兪(けんがいゆ)→肩甲骨の内上角の陥没部にあるツボ
  • 魄戸(はっこ)→肩甲骨の内側の縁に沿ってあるツボ
  • 膏肓(こうこう)→肩甲骨の内側の縁に沿ってあるツボ

 

頭の後ろにあるツボ

  • 天柱(てんちゅう)→首後くぼみのやや外側(指1本分の幅)で髪の毛の生え際
  • 風池(ふうち)→後頭部と首の境界にある太い二本の筋肉の外側から、さらに少し外側へはずれたところ。筋肉と筋肉の間に位置しているのでちょっと皮膚がくぼんでいます。

 

ツボの押し方

  • ゆっくりと親指で押すのが基本です。
  • まずは5秒ほどツボに指を置き、徐々に力を加えながら押す。
  • 5秒ほど押したら、力を入れた状態のまま押し続ける。
  • 力のいれ具合は、自分に合わせる。「気持ちいい」または「ちょっと痛いけど気持ちいい」くらいがちょうど良いと思います。強く押しすぎると痛さが残ることもあるので気を付けましょう。
  • 力を抜くときも徐々やるといいでしょう。

 

注意

肩こりや背中の痛みが続くときは、早目に整形外科の専門医を受診し、頸部のレントゲン写真などの検査を受けたほうがいいでしょう。他の病気からも肩こりのような症状が出ることもあるので、きちんと診察を受け、区別してもらうことも大切です。ツボ押しもやりすぎない程度に…。

 

肩こり解消ストレッチ

日常の防止も大切ですが、こってしまったものは、やはり適度な運動で固まった筋肉をほぐしてあげる必要があります。短い時間でもやることに意義があります。ちょっとした時間の合間にやってみて下さいね。

 

肩のリラックス

  • まっすぐに立ち、うでの力を抜きます。
  • 肩のみを上に上げ、ストンと落とします。落とすときは肩の力を抜く要領で。
  • 2回繰り返したら、反対側も同じようにします。

 

うでのストレッチ

  • まずは、右うでを前に伸ばして左手で右手首を持ちます。
  • うでを伸ばしたままの状態で左手を手前に引きます。
  • 5秒間ほど伸ばしたら、反対側も同じようにストレッチします

 

首のストレッチ

  • 手で頭のてっぺんを支え、片側にゆっくり傾けます。
  • 反対側も同じように10秒間ずつ。

 

首の後のストレッチ

  • 両手を組んで頭の後に持っていきます。頭を前に倒して5秒間ほど伸ばす。
  • 次に頭を起こして反対に胸をそらすようにストレッチ。
  • 首から肩にかけての筋肉がほぐれるように繰り返す。

 

 

肩こりに効く!お手軽簡単改善法

 

アロマテラピーと入浴法で改善

エッセンシャルオイルで肩こり改善!好きな香りで入浴を楽しんだり、マッサージしたり。オイルでケアすることで筋肉のこりを和らげ、精神的にもリラックスできます。心身ともに効果的な改善策といえるでしょう。

 

肩こりにおすすめ!エッセンシャルオイル

  • ラベンダー:痛みを伴う筋肉を和らげる
  • ローズマリー:痛みを和らげるとともに、精神をリラックスさせる
  • ユーカリ:痛みとほてりを静める
  • マジョラム:神経を穏やかにし、けいれんを抑える

 

エッセンシャルオイルを使った入浴と肩こりを改善させる入浴方法

入浴は身体を温め血行を良くします。時間のない人はハンドバスやフットバスだけでもいいでしょう。精神的な疲れを癒し、ストレス解消にも効果的です。アロマの香りが体や精神に取り込まれ、リラクゼーション効果が得られます。血行をよくする市販の入浴剤を利用するのもいいですね。

 

単品:ラベンダー・ローズマリー・ユーカリ

ブレンド:ラベンダー(2滴)+サイプレス(2滴)+ローズマリー(2滴)

 

半身浴で改善

みぞおちから下の部分だけお湯につかる方法を半身浴といいます。下半身のみを温めるのですが、全身浴をしたときと同じくらい血液の循環がよくなります。また全身浴と比較しても、身体の温まり具合が長時間持続されます。

まずは、バスタブに半分ぐらい(座ったときにみぞおちの高さになるように)お湯を張ります。入浴時間は30分~40分。最初の約10分間は上半身が寒いと感じることがあります。この場合は、無理をしないで肩が冷えないようにタオルをかけ温めます。好きな雑誌でも読みながら、じっくりと汗を流しましょう。半身浴は肩こりだけでなく、冷え症や低血圧症にも効果的。

 

シャワーで改善

シャワーの水流を強めにして、肩こりの部分に集中的します。筋肉が和らぎ、ほどよい刺激になるのでとても効果的。他にも、水とお湯を交互にかける方法もあります。血管の収縮がスムーズになるので、こりをほぐすのに効果的です。

 

肩こりに効くビタミンで改善

ビタミンB1

ビタミンB1は、筋肉中のグリコーゲンがエネルギーに変わるときに必要なものです。B1が不足するとエネルギー代謝が低下します。肩こりの原因になったり、『食欲がない』『身体がだるい』『すぐに息切れがする』などといった症状までも引き起こします。

神経の伝達にも関わっているのがB1です。糖を分解して神経細胞に必要なエネルギーを供給することで、神経が正常に働くための役割をしています。痛みを伴う肩こりにも効果的です。

ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12)は共同で助け合って働く特徴があります。忘れてはならないのが、『一緒に摂る事』です。バランスよく摂ることが肩こり改善に効果的なのです。

 

ビタミンE

ビタミンEの働きは主に血行をよくすることです。血行がよくなると、筋肉のエネルギー発生に必要な酸素や栄養素の供給もよくなります。また、疲労物質の原因を素早く取り除いてくれる役割もしています。

 

ビタミンB1が多く含まれる食品ビタミンEが多く含まれる食品
大豆製品〔豆腐・豆乳・納豆〕ナッツ類〔ピーナッツ・アーモンド〕
肉類〔ブタ肉・牛肉のレバー〕大豆製品〔豆腐・豆乳・納豆〕
米〔玄米・麦芽米・麦めし〕その他〔玄米・ごま・麦・アボカドオイル〕
野菜〔にんにく〕
その他〔たまご〕

 

 

肩こりをおこす疾患と日常生活の注意点

 

ちょっとこわい事ですが、肩こりが単に肩こりではないこともあり得ます。症状があまりにひどいときや、長引く場合、日常生活に支障をきたすような場合は、きちんと医師の診断を受けるほうがいいでしょう。自己判断に任せないよう気をつけて下さい。

 

心身症肺ガン心筋梗塞十二指腸潰瘍
風邪狭心症高血圧胸膜炎
中耳炎骨髄炎肺結核胆石胃

 

胸郭出口症候群

【症状】首や肩のこり・腕の痛みやしびれ・脱力感・倦怠感 ・手の冷感など。腕を上げたとき(吊革につかまったとき)などに症状が悪化したりします。なで肩で20~30歳ぐらいの女性に多い症状です。

 

頚肩腕症候群(クビカタウデグン症候群)

【症状】首、肩、腕などの痛みやしびれ・だるさ・冷感など。キーパンチャーなどの職業の人たちに多い。原因が分からない症状につけられる名称です。

 

むち打ち症

【症状】頭が重い・首筋が重い・肩こり・手がしびれる・腕が重いなど。痛みは、事故の直後よりも次の日にでます。集中力がなくなる。耳鳴り、めまいがする。(自律神経失調、神経症など)

 

日常生活においての注意点

今までは原因や解消法をあげてみましたが、普段の生活面でのポイントをいくつか選んでみました。ちょっとした注意の積み重ねがとても大切で効果的。 肩こりの最大の原因は姿勢の悪さ。よい姿勢を保つことが、肩こりを防止する最も重要なことだといえるでしょう。

 

首や肩にとって良い姿勢とは背を伸ばして少し遠くを見る感じで軽くあごを引く姿勢です。 だんだん姿勢が崩れるのは、下向きの作業(編み物など)や長時間座って仕事をする時(テレビを見たり、読書をするとき)などです。やはり意識して姿勢を正しくすることが重要になります。

 

  • 正しい姿勢が何より効果的。
  • デスクワークの合間には軽い運動やストレッチ。
  • 充分に睡眠をとる。
  • 過労に気をつける。自己管理をおこたらないように。
  • 身体に無理のない服装を。
  • お風呂に入るときはぬるめのお湯にゆっくりつかる。
  • マッサージでリラックス。