時代の流れに伴って、昔よりも身体的疲労を訴える人が増加しています。精神状態と身体における健康には密接な関係があり、ストレスを排除することで身体的疲労を防ぐことができます。

 

しかしながら、ストレスを排除することも大切ですが、それ以上に「食事」・「睡眠」・「血液/乳酸」が重要なキーワードとなり、食事や睡眠を改善するとともに、血液をサラサラにすることで、疲れない体を作ることが可能となっています。

 

 

疲労回復は食事と睡眠が基本

 

疲労を回復するためには、五大栄養素の「糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル」と、食物繊維をバランスよく摂取することです。つまり、栄養が偏らない食事をすることです。

 

しかし、疲労回復のために、深夜に遅く寝る前に食べることは、良いことではありません。食べてすぐ寝ると、脳や身体は寝ていても、自律神経が動いている胃腸はせっせと働いています。

 

膵臓はインスリンを分泌させ、肝臓は栄養の合成と分解を繰り返しています。つまり、内臓器官が休めないでいるのです。また、寝る前に食べると肥満になりやすいということもあります。

 

疲れている時に良い食べものは?

酸っぱいものや、酵素を含む食品がいいとされています。それは、クエン酸を摂り、クエン酸回路を強化することが、疲労回復につながるからです。例えば、黒酢などには、クエン酸をはじめ、アミノ酸が豊富に含まれているため、血液がサラサラになり、疲労物質(乳酸)の分解が早いことも分かっています。疲れて食欲がない時などは、アミノ酸飲料や酢の物などを少し摂取するだけでも、血行が改善され、疲れの回復が違ってきます。

野菜や果物に多く含まれている酵素は、ビタミンやミネラルなどと一緒に働き、糖質・脂質・たんぱく質の代謝に関係しています。体内では、胃腸の働きを活発にして、生体バランスをとる働きがあり、免疫力を高め、疲れを緩和します。このように疲れている時は、クエン酸をはじめ、アミノ酸が豊富に含まれているものを摂取して、早めに就寝することが大切です。

 

適度な睡眠が健康バランスを整える

就寝といっても、寝すぎたり、睡眠不足では、体調のバランスが崩れ、返って疲れがたまります。睡眠にはご存知のように、レム睡眠・ノンレム睡眠があります。レム睡眠は、身体は寝ているのに、脳は起きている状態(つまり浅い眠り)で、入眠してから60分~120分後に、レム睡眠が現れます。

ノンレム睡眠は、その逆で、脳は寝ているのに身体は起きている状態(つまり深い眠り)です。最初に、レム睡眠が現れ、90分後にノンレム睡眠が現れるのです。そして、その状態が交互に現れることにより、疲労も回復されるのです。

食事・睡眠による疲労回復のキーワードは

■バランスの良い食事をする

■酸っぱいものを摂る

■寝る前には食べない

■最低でも6時間くらい寝るようにする

 

 

疲労回復とクエン酸回路

 

クエン酸は、お酢や梅などに含まれている有機酸の事です。体内では疲労物質の乳酸を分解し、血液をサラサラにして、血流を改善する効果があるとされています。

 

昔から、「梅はその日の難のがれ」ということわざがありますが、食後に梅を食べると、消化を助け、疲れをためないことを、先人は知っていたのかもしれません。クエン酸は、お酢・梅以外にも、レモン・オレンジなどの柑橘類にも含まれ、体質をアルカリ性に保つ働きがあります。

 

クエン酸(サイクル)回路とは?

クエン酸を摂ると、疲労回復することが、科学的にも証明されています。それは、クエン酸回路(TCA回路)といわれる身体を動かすメカニズムにあります。食物から摂取した栄養素が、クエン酸などの8種類の酸に分解される過程でエネルギーを産生します。これが、クエン酸回路です。

クエン酸は、エネルギーを産生させる触媒のような働きをしています。クエン酸回路が活性化されていることと、正常に機能していることが、体内でのエネルギー産生と疲労回復に、大きく関わってきます。

 

疲労とクエン酸回路の関係

長時間の肉体労働や、激しい運動をすると、グリコーゲンやブドウ糖がエネルギーとして使われます。使われたエネルギーの燃えカスが、疲労物質の乳酸で徐々に増加してきます。ここまでは自然な身体の仕組みです。クエン酸回路は、クエン酸が8種類の酸に分解され、最終的に元のクエン酸になる回路のことです。

その回路の回転が速い方は、乳酸の分解が早く、疲労回復のスピードが速くなります。しかし、クエン酸回路の回転が遅い人は、乳酸を分解するスピードが遅く、乳酸の分解より蓄積される方が多く、疲労がたまってゆきます。

 

クエン酸回路を活性化するには?

クエン酸とビタミンB群を一緒に摂ることが、効果があります。身体がきつい・疲れたと思ったら、クエン酸が多い梅・レモン・オレンジ・黒酢などと、ビタミンB1を、数回に分けて摂った方がいいとされています。

数回に分ける理由は、ビタミン類は水溶性の性質で、汗や尿として短時間で排出されるため、1度に大量に摂取しても、すぐに排出されるためです。数回に分けて摂取した方が、吸収もよくなります。

 

クエン酸の他の効能

クエン酸には、ミネラル分を包み込んで吸収させるキレート作用があります。鉱物のミネラルは、吸収が悪いという特徴がありますが、このキレート作用によりカルシウム・マグネシウムの吸収が促進されます。

体内にあるクエン酸(有機酸など)が不足すると、クエン酸回路の円滑な働きができなくなり、疲労が蓄積されやすくなります。血液をサラサラにする・体質をアルカリ性に保つ・疲労回復のためにも、クエン酸が含まれている食品を少量でいいので、毎日摂取することが、健康の秘訣でもあります。

 

 

血液をサラサラにして疲労回復する

 

疲労回復が目的で、スタミナがある肉など食べても、なかかな疲れが取れないのは、何故でしょうか?それは、原因となる疲労物質(乳酸)が、うまく分解処理されず、組織に蓄積しているからです。

 

では、乳酸の分解処理を促進させるためには、どうしたら良いのでしょうか?その答えは、クエン酸回路の働きを活発にすることが、疲労物質(乳酸)の分解処理を促進させることになります。

 

クエン酸回路については、既に、説明していますが、クエン酸回路を活発にするためには、クエン酸などの有機酸が含まれているものを摂取し、血液サラサラにすることが基本です。血液がサラサラになると、全身に張り巡らされている極細の毛細血管(末梢血管:5ミクロン以下)を、血液がスムーズに流れ、組織に蓄積された乳酸を分解処理できるのです。

 

つまり、いくらスタミナ料理を食べても、脂肪分の多い肉などを多食してしまえば、返って血液がドロドロになってしまい、クエン酸回路が上手く機能しません。

 

また、血液がサラサラになると、血流が改善され、血行不良の肩こりなども改善できます。お風呂に入って、肩こりなどの症状が緩和されるのは、身体が暖められた結果、血管が弛緩され、全身の血行がよくなったからです。

 

血液がサラサラになると、入浴したように血流が良くなります。その結果、疲労回復が早まるのです。肉体的疲労や精神的疲労からこのような症状はありませんか?

■眼の奥が痛い、こめかみの奥が痛い
■頭痛がする、筋肉痛がある
■肩がこる、首筋が張る、背中が張る
■体がだるい、倦怠感がある
■重労働していないのにすぐ疲れる
■熟睡できない、すぐに寝られない
■朝スッキリと起きられない

 

疲労の原因には、肉体的なものと精神的なものがあります。そして、どちらも、何らかの症状が現れてきます。精神的な場合は、そのストレスの原因になっているものを解決することが一番望ましい訳ですが、なかなか解決できないのが現実です。そのような場合は、現れている症状を少しでも緩和させ、慢性化させないように改善することが重要になります。

 

 

疲労(疲れ)はストレスにも注意

 

普通に生活していても、ストレスは、無意識のうちに受けてしまします。学校・受験・仕事・人間関係・近所付き合い・子供の教育・夫婦関係の悪化など精神的な悩みがある以上、ストレスをゼロにすることはできません。最初は大して気にならないことでも、毎日それを見たり・聞いたりすることによって気になり始め、自分の中での考えが消化できないことも、ストレスを増大させています。

 

そういうことからストレスを考えた場合、物事について考えすぎ・気にしすぎ・悩みすぎなど、その人個人の性格などが、大きく作用しているように思えます。つまり、ストレスは精神の疲労ということになります。肉体的な疲労(疲れ)や病気がないのに疲れているように感じる・やる気がない・元気がないのは、精神的な疲労が原因といえます

 

肉体的な疲労回復のためにも、精神的なストレスはよくありません。それは、ストレスが自律神経を刺激し、身体を常に緊張状態にさせているからです。自律神経は、刺激を受けると交感神経から、アドレナリンというホルモンを分泌します。

 

アドレナリンは、興奮させるホルモンでもあり、緊張状態が長く続くことになります。そうすると、血圧や血糖値も高まり、身体によいことはありません。また、ストレスために熟睡できない・眠りが浅いなどの不眠もでてきて、疲労回復に支障がでるのです。

 

ストレスは、身体の中で活性酸素を生みだしています。最近、活性酸素といういう言葉を、よく聞くことも多いと思います。私たちが、呼吸して息を吐いたとき、体内に約2~3%程度酸素が残ります。それが活性酸素で、強力な酸化力と毒性があります。

 

活性酸素は、身体の中で、血液中のコレステロールを酸化させ、ドロドロ血液にしたり、細胞の遺伝子を傷つけ、正常な細胞を機能低下させたりします。

 

ストレスをためこんでしまうと、それが精神的な疲労となり、肉体の疲労へと発展していきます。ストレスは、外的な要因もあれば内的な要因もあります。ストレスをためこまない手段として、根本治療にはならなくても、汗を流す運動などをして、気分をスッキリさせ、ストレスをためこまないようにすることが大切です。