ストレスが引き起こす病気や症状はたくさんありますが、ここでは、意外なものを紹介します。ストレスは人間の身体にとって害しかないということをしっかりと覚えておきましょう。

 

 

いびき

 

一見関係なさそうに見えますがストレスといびきには相関的な関係があります。ストレスがたまったり過労状態になると人間の体はより多くの酸素を摂取しようとします。

 

すると睡眠中に口を開けて多くの酸素を取り込もうと呼吸に関係した筋肉を無意識に弛緩させるといった現象がおこり、これがいびきの原因となります。

 

これが熟睡を妨げたり、いびきをかくことを恥ずかしく感じることが、また新たなストレスとなっていびきを誘発するといった悪循環なケースもあり得ます。

 

またこうしたストレスの発生だけではなく、口を開けて寝ることが他の病気の原因となることもあります。口呼吸を長時間続けると喉の保湿は損なわれ無防備になるため、風邪や咽頭炎・喉頭炎といった喉の炎症を起こしやすくなります。

 

さらにいびきは睡眠時無呼吸症候群の原因であり、心疾患や高血圧症という合併症まで懸念されます。ストレスをためないための生活改善や規則正しい生活・就寝環境の改善などでいびきの軽減に努めることをお勧めします。

 

 

心因性嘔吐

 

心因性嘔吐は、神経性嘔吐とも呼ばれ、ストレスを原因とする症状のひとつです。ストレスをストレスとして、心が自覚できない場合において、身体が代わりに反応した結果、身体に現れた症状が慢性化してしまうことがあります。

 

このように、心の問題が身体症状に置き換わって表現されることを「身体化」と言います。心因性嘔吐は文字通り、「受け入れがたい現実・原因を吐き出す」という、身体化現象という解釈ができます。

 

心因性嘔吐の症状としては、吐き気が主体で嘔吐を殆ど伴わない軽い症状のタイプ・激しい嘔吐が頻繁に繰り返され栄養点滴を必要とする重い症状のタイプ・またその治療中に摂食障害に発展するケースなど、様々な病態があります。

 

頻繁におこる吐き気や嘔吐に気付いた時には、早めに医師の診断を受けるとともに、心療内科などでカウンセリングを受けるなど、心身両面からのケアと、原因となるストレスを軽減するような生活環境の改善を行うことをお勧めします。

 

 

花粉症の原因

 

春先になると、花粉症に悩む人を多く見かけます。花粉症は、花粉を原因とするアレルギー反応が起こす鼻炎・結膜炎ですが、アレルギー反応とストレスは、互いに影響しあう関係があります。

 

心身医学の分野では、心理的ストレスがアレルギーの発症や経過に影響を及ぼすことが古くから知られていますし、また逆に、アレルギー反応による症状が、ストレスとなってしまう悪循環が多く見られます。

 

花粉症の治療法としては、原因となる花粉の除去と回避が原則であり、海外や北海道・沖縄への移住が最も確実なのですが、現実はこうした移動による回避は困難です。

 

抗ヒスタミン剤や抗アレルギー薬・漢方といった薬物療法が一般的とされます。

 

もちろん花粉症のすべてを、心理的ストレスによるものとは言えませんが、睡眠不足や疲労・生活環境による体調不良などといったストレスが、症状を悪化させるのは確かです。

 

花粉症は、適切な治療により症状を軽減すると同時に、日常生活におけるストレスの原因を見つめなおすことが大切だと言えます。

 

 

蕁麻疹

 

蕁麻疹の発症には様々な原因が考えられますが、ストレスを原因とする場合もあるそうです。

 

蕁麻疹特有の皮膚のむくれ・激しいかゆみなどの症状がひと月以上に渡って継続した場合慢性蕁麻疹と判断されますが、慢性蕁麻疹ではアレルギー反応などの他の原因よりも心身のストレスを原因とする場合が多いです。

 

このケースの患者さんの傾向としては自分のストレス状態に自覚の無い人や、ストレスに対して内向的な反応を示す人が多いのが特徴のひとつです。

 

職場や家庭の環境の変化と共に蕁麻疹を発症したり、もしくは逆にそれまで現われていた蕁麻疹が全く出なくなったりした場合はストレス性であると判断されます。

 

これに該当した場合は自覚してなくとも過度のストレスに対する身体からのサインと受け止めて、生活環境の改善と共に早めに医師の診断を受けることをお勧めします。

 

 

テクノストレス

 

現代社会では、あらゆる場面においてコンピューターが活躍しています。心理ストレスにおいて、急速なIT化を原因とする症状として、「テクノストレス」という言葉が生まれました。

 

アメリカの心理学者が命名したこのテクノストレスという症状は、テクノ不安症とテクノ依存症という2つのタイプに分類されます。

 

テクノ不安症とは、コンピューターの使用・学習に対する抵抗が、ストレス症状となって現れる、コンピュータ不適応なケースです。

 

コンピューターの使用に馴染めないイライラや焦燥感が原因で、ひどい場合には、頭痛を引き起こしたりする事もあるそうです。後者のテクノ依存症は、逆にコンピューターへの過剰適応と言えます。

 

論理回路的な思考しかできなくなり、うまく感情表現出来ない・人間関係が面倒になり、回避してしまうといった傾向から、現実での生活に支障をきたしてしまい、ストレス状態になってしまうといった症状です。

 

予防・対策としては、コンピューター使用時間の制限や十分な休憩をとる事、そして人との交流を大切にして、きちんと感情を表現するといった、ごく普通の日常生活を心がけることです。

 

現代では、必要不可欠なコンピューターですが、のめり込みすぎると社会生活に支障をきたすことになりかねませんので、注意が必要です。

 

 

老化が進行

 

ストレスは、老化を進行する原因であるとアメリカでは考えられているようです。

 

米国心理学会は、過度なストレスを何年も蓄積しながら泣いて過ごしていた女性の体を調べた所、実際の年齢よりも、10歳も老化が進んでいたと発表しています。

 

長期にわたるストレスの蓄積は、体内の免疫システムを低下させる作用があり、それが原因で老化が進行するのではないかと考えられています。

 

また、最近では、脳の老化もストレスが原因で進行しているという研究結果も発表されました。その研究によると、脳の老化減少は、アルツハイマーの症状に良く似た症状であったそうです。老化を進行させる影響をもつストレスは、安易に考えず、適度に解消する事が大切だと思われます。