スマホ(携帯)の利用者は年々増加しており、小学生でも持っているほど。電車に乗ると全員がスマホを操作していた、なんて光景も日常茶飯事です。スマホや情報の検索や娯楽に非常に便利なもので、私たちの生活に欠かせない存在になっていますが、その反面、スマホをずっと使用することで肩こり・頭痛・吐き気など、さまざまな弊害をもたらしています。

 

これらの弊害は「スマートフォン症候群」と呼ばれ、現在では多くの人にとってある意味、馴染みの深いものとなっています。どのようにスマートフォン症候群を解消できるのか、原因や症状を交えながら詳しくご紹介しますので、スマホ依存症の方は特に最後までしっかりお読みください。

 

 

スマートフォン症候群とは

 

今ではスマホの国内普及率は約50%にのぼり、2人に1人が所持しています。ガラケ―を含めると約95%にのぼります。

 

スマホ(携帯)所有率・所持率
※1

 

その中で一日6時間以上、スマホ(携帯)を使用している人は10%以上にのぼり、長時間の使用により肩こり・首のこり・頭痛・吐き気・腱鞘炎・視力低下・眼精疲労・ドライアイなどの症状が現れることを「スマートフォン症候群」と呼んでいます。

 

スマホ(携帯)1日の使用時間、小学生・中学生・高校生
※2

 

スマートフォン症候群チェック

  • 1日1時間以上スマホを使っている
  • スマホやパソコンの使用で肩こりや首のこりを感じる
  • 首を後ろに倒すと痛みがある
  • 目が疲れやすい方だ
  • 猫背など普段から姿勢が悪い
  • 頭痛持ち、または肩が上がりにくい

 

これらのうち、2つ以上当てはまる方は、スマートフォン症候群の予備軍または、すでに発症している方です。

 

 

代表的な症状

 

上述のように、スマホの使用により疲れと共に、さまざまな症状が現れます。その種類は身体的なものだけでなく、精神的な病気へと発展する場合もあります。

 

■肩こり・首こり

スマホの使用において、なぜ肩こりや首こりになるのか、それは画面を見る時に頭を下げることが主な原因です。  この姿勢を長時間続けていると、首の後ろや肩の筋肉が硬直し、血流が悪くなり、特には“筋”まで痛めてしまい、完治に時間がかかることもしばしばあります。

 

■頭痛・吐き気

頭痛は主に画面を長時間見ることによる眼精疲労(以下にて記載)や肩こり・首こりが原因で起こります。多くはこめかみのあたりが痛み、目を休めたり肩や首の血流を良くすることですぐに収まりますが、時として長く続くこともあります。  また、人によっては頭痛が慢性化(長期化)することもあるため、注意が必要です。なお、吐き気も同様に眼精疲労や肩こり・首こりから生じます。

 

■眼精疲労・ドライアイ

画面を長時間見ることで、ブルーライトの影響や目を頻繁に動かすことにより、一晩寝ても目のかすみや痛みがとれない「眼精疲労」が起こります。  また、画面を見続けるとまばたきの回数が減ることで、目が乾燥するドライアイになり、目の表面にキズが生じて痛みを伴うこともあります。

 

■腱鞘炎

腱鞘炎(けんしょうえん)とは、手首など腱鞘部分に炎症が起こるものです。特にスマホでゲームをしている場合に親指が腱鞘炎になりやすく、痛みが長時間続くこともしばしばあります。  腱鞘炎は放置すると患部の痛みが悪化するだけでなく、慢性的な痛みによる自律神経が乱れることも多々あるため、軽視すべきではありません。長時間使用する際は、持ち替えるなど工夫が必要です。

 

■スマホ肘

ゴルフ肘やテニス肘などと同様に、スマホの長期使用により肘が曲がった状態で固定され、腕に痺れや肘の痛みが生じるものを「スマホ肘」と呼んでいます。  神経の障害が起こることで痛みが発生し、放置すると腕や肘を曲げる範囲が狭くなってしまうため、定期的に伸ばすなどストレッチが不可欠です。

 

■スマホ巻き肩・猫背

スマホの使用で肩が丸まり、頭が前に突き出るような形(いわゆる猫背)になってしまいます。特に10代前半の若年層は骨がまだ成長段階にあるため、容易に猫背の癖がついてしまいます。  猫背になると治すのは難しく、肩こりや腰痛、さらには自律神経の乱れなど、心身ともにさまざまな弊害を及ぼすため、軽視できません。

 

■VDT症候群

VDT症候群とは長時間、画面をみることで起こる健康トラブルで、眼精疲労や首・肩・腕・腰のこりや痛み、その他精神面にもさまざまな症状が現れます。聞きなれない名前ですが、今や社会問題として取り上げられている病気の1つです。

 

■うつ症状

首には多くの神経があり、スマホ使用による首の長時間圧迫により、副交感神経の働きが阻害されます。  これにより、全身がだるくなったり、やる気がなくなったり、食欲の低下や不眠などの症状が現れることがあります。この状態が続くと、精神的に悪い影響がでて、鬱へと発展することもあります。

 

 

スマホ症候群を解消するために

 

スマホ症候群を解消するために最も良い方法は、スマホの使用時間を短くすることです。しかしながら、そう簡単にいかないはず。それゆえ、ここでは使用時間の短縮という概念を捨て、どのようにスマホと付き合いながらスマホ症候群を解消すれば良いのか、特に重要となる「首」に重点を置いてお話します。

 

ストレートネックの症状と治し方
※3

 

まず、上図のようにスマホの長期使用により首の骨が真っ直ぐになる「ストレートネック」になってしまいます。通常、人間の首の骨の正常な角度は30~40%で、これは重力とのバランスをとる適切な角度です。しかしながら、ストレートネックでは角度が30%未満になり、重力によるバランスがとれない状態になっています。

 

これにより、頭の重みに耐えられずに常に首・肩・背中などの筋肉に負担がかかり、慢性的な首の痛み・肩こり・頭痛などが起こります。また、ひどくなると慢性的な吐き気・耳鳴り・腕の痺れが起こり、長期的な体調不良に悩まされます。

 

こうならないためには姿勢を正した状態でスマホを使用することが最良の手ですが、やはりそれは難しいでしょう。それゆえ、“ストレッチ””枕”を駆使して、ストレートネックの予防・改善に取り組むことをお勧めしています。

 

バスタオルを使ったストレッチ

バスタオル枕を使用したストレートネック(首・肩こり)の解消法
※4

 

上図のようにバスタオルを円筒状に丸め、それを首の下に置いて仰向けで寝ます。この際、両肩を床に着くようにし、この状態で10分ほど安静にします。

 

ついでに蒸しタオルなどで目を覆うと、目の疲れも同時に解消することができるため、可能なら一緒に行いましょう。なお、このまま眠りについてしまうと、首の骨が圧迫され続けることで痛みが生じますので、枕代わりにしないよう注意してください。

 

効果的な枕選び

ストレートネック(肩こり・首こり)用の枕
※5

 

ストレートネックの予防・改善のためには、中間が少しへこんだタイプの枕で低反発のものが効果的です。高さや硬さは好みや体との相性がありますので、通販で買うのではなく、直接肌で感じ、選ぶようにしてください。

 

 

まとめ

 

スマートフォン症候群は現代病とも言え、自覚症状の有無に関わらず多くの方が発症しています。それゆえ軽視しがちですが、放置し続けると肩こりや頭痛などの症状を一生涯、経験する可能性もあります。スマホの使用時間を短くするのは難しいと思いますので、最低限、ストレッチや枕選びなど体のことを気遣いながら、スマホと付き合っていってください。

 

画像出典: ※1 総務省、※2 Yahoo、※3 日経ウーマン、※4 おけたに鍼灸整骨院、※5 Amazon