「塩分の摂りすぎに注意しよう」、「塩分の摂取量を1日10g以下に抑えよう」などと減塩は、厚生労働省の推進する「健康日本21」にも取り上げられている大切な健康食生活の指針です。

 

塩分の過剰摂取は、高血圧・動脈硬化などの生活習慣病、ひいてはメタボリックシンドロームを招く原因になっているのは事実です。

 

 

塩分の多い食事をしている人は肥満になる

 

「塩分の多い食事をしている人は肥満になる」ことを、周りの人たちを見ていて実感しています。塩分の多い濃い味付けの料理を好む人は、必要以上に食欲を刺激されて、ご飯などの糖質を何杯もおかわりします。

 

「俺はおしんこだけでご飯2杯はいけるね!」などと豪語する人も少なくありません。しかし、当然のことながら、エネルギー摂取過剰になり、肥満への道を歩むことになるわけです。

 

「そうはいっても・・・」と、なかなか味付けを変えられない人は、しょうゆやお塩のかわりに、ポッカレモン(いわゆるレモン汁)やお酢、ポン酢、七味唐辛子、ブラックペッパー、ごまなどに変えてみるのも、一つの味付けの工夫だと思います。

 

一度、だまされたつもりでやってみてはいかがでしょうか。意外と「ふ?ん、なかなかいけるね」といっていただける方も多いものです。また、塩分の気になる方がお酒を飲む時は、イカの塩辛やお漬物などの塩分の多いおつまみをなるべく避けたいものですね。

 

「メタボリックシンドロームの気になる方は、和定食がおススメ」といっているが、和食こそ塩分が多いのではないか?という意見があります。そのことが理由で和食を避けている方がいたら、それはとてももったいないことだと思います。

 

 

「和食」の塩分は本当に問題か?

 

和定食のマイナス面といえば、「塩分を摂りすぎること」といわれてきました。しかし、最近ではそれほど気にしなくても良くなっているのではないでしょうか。

 

例えば、漬物の話。昔は、冬に生野菜が食べられない東北地方などでは、保存のために塩をたくさんいれた漬け物を大樽に漬けて、冬の間ずっとそれを食べて野菜を補ってきました。交通網が、発達していない昔は、そう簡単に、冬に野菜が手に入らないので、これは仕方のないことだったのでしょう。

 

今では、ご存知のように「ハウス栽培」が普及して、真冬でも新鮮な野菜が食べられるようになりました。また、流通網も発達して、東北の人たちも新鮮な野菜が、手軽に手に入るようになりました。もう昔のように、塩分の多い漬け物だけに頼らなくてすむようになったのです。

 

まあ、そうはいっても、どの料理にもしゅうゆをドボッとかけていては、本末転倒になってしまいますので注意してください。一般的に和定食は、しょうゆをたくさん使わなければ、大体5g前後の塩分量におさまっているはずです。

 

塩分のことも大切ですが、和定食は、なんといってもカロリーが低く、三大栄養素の摂取バランスや動物性食品・植物性食品のバランスが理想的で、ビタミン・ミネラル・食物繊維等も多く含まれていますので、メタボリックシンドロームの気になる方には、有益な食生活であることに間違いはありません。

 

 

「味噌汁」は塩分が多いのでは?

 

「味噌汁は、塩分が高くて、高血圧になるから、毎日飲まないほうがいい」という人もいますが、こちらも、それほど神経質になる必要はありません。

 

100g当たりで比較すると、確かに味噌の塩分は高いのですが、味噌汁に使用するのはほんの少しです。また、昔の味噌は、雑菌を繁殖させないために、大量の塩分を使用する必要があったのですが、最近では減塩味噌でなくても、かなり低塩で質の良い味噌が作られるようになっています。また、最近では、味噌には逆に血圧を下げる成分がはいっている、との研究報告もあるくらいです。

 

塩分過多を気にして、味噌汁を遠ざけてしまうのは、あまりにもったいない話です。むしろ同じ「汁物」でも“行列のできるラーメン店”などは、スープを飲みほすと1食当たり7~10gの塩分を摂ってしまいますので、注意が必要なのではないでしょうか。