夫や妻、恋人が死によって突然別れることになると、精神的ストレスは非常に大きく、時として自分も死にたいと思うこともあるでしょう。

 

人が受ける最も大きなストレスが“死別”であり、人と関わりを持つ以上、避けては通れないものです。そんなストレスに加え、最近の研究で、死別により心臓病のリスクが高まるという結果が報告されました。

 

同研究では、精神的なストレスが心臓病の助長に大きく起因し、ストレスによる健康状態の悪化、さらには心機能の低下(リズムの乱れ)を助長し、心臓病の発症リスクを高めるのだとしています。

 

 

ストレスと心臓病の関係性

 

冒頭で述べたように、人が受ける最も大きなストレスが“死別”によるものです。自分も死にたいと思うほどのストレスなので、その程度は計り知れません。

 

大きなストレスを受けると心臓のリズムが乱れ、炎症に関与する化学物質が放出される可能性があり、これが心臓病を助長するとして報告されています。ただ、その詳しい原因は同研究においては明らかにされていません。

 

しかしながら、死別ではなくても日常的に大きなストレスがかかると心臓付近が痛くなる、または押されてるような圧迫感の症状が現れることがあり、これらの症状がみられる時には心臓に負荷がかかっているため、ストレスと心臓病との関係性は容易に想像できるでしょう。

 

なお、研究対象となったのは1995年~2014年までに心房細動(心臓病の一種)と診断された8万8612人。これらの人々と健常者(心房細動と診断されていない人)88万6120人のデータを合わせて分析されました。

 

 

死後2週目のリスクが最も高いという結果に

 

夫・妻・恋人、いわゆるパートナーの死を経験した人は、経験していない人と比較して死別後1年間は心臓細動の発症リスクが高くなるということが分かりました。

 

この結果から分かるように、死別によるストレスは程度の大小関わらず1年間は継続するのです。また、特に死別後8~14日後は心臓細動の発症リスクがさらに高く、最も危険な時期だという結果がでました。

 

ただし、当研究においては“突然の死別”に限定しており、もともとパートナーの健康状態が芳しくなく、死が予想される場合には心臓細動の発症リスクは高まらず、あくまで事故などによる突然死が該当します。

 

 

まとめ

 

パートナーとの突然の死別を経験した人は、経験していない人と比べて心臓細動の発症リスクが約1.5倍高く、それは1年間継続します。特に、死別後8~14日の発症リスクが最も高く、その危険性は1.9倍にものぼることが同研究で示されました。

 

心臓病の危険性だけでなく、死別を経験することで「うつ病」などの精神疾患を患う人も多いのが事実です。そして、そこから長年抜け出せないという人も少なくありません。

 

ストレスを解消しよう!とは言いませんが、ずっと悲しみから抜け出せず殻にこもってしまう、そんな状態は故人は望んでいませんので、故人のために少しでも早く立ち直れるよう出来ることから実施していってください。

 

参照:英医学誌「Open Heart」より、Long-term risk of atrial fibrillation after the death of a partner