風邪など病気でもないのに、くしゃみや鼻水が止まらなかったり、鼻づまりが治らないのは、アレルギーの可能性が大!アレルギーというのは、急に発生することが多々あるため、くしゃみや鼻水などの症状が出た時に”風邪かも!?”と思ってしまいがちですが、実はアレルギーによるものなのです。

 

ここでは、そんな鼻アレルギーの概要や予防、治療法などのご紹介しますので、長く続くくしゃみ・鼻水・鼻づまりにお困りの方は、ぜひ参考になさってください。

 

 

鼻アレルギー

 

「アレルギー」は体の中に入ってきた異物(抗原)を体の外に出してしまおうとする一種の生体防御反応と考えられています。

 

しかし、アレルギー反応は、すべての人におこるのではなく、入りこんできた異物に過敏に反応する人におこりやすく、その代表的なものが鼻アレルギー、ぜんそく、じんましん、薬や食物のアレルギーです。

 

特に鼻・のど・気管支は空気の出入りする道ですから、空気中の異物がつきやすく、体の中でもっともアレルギー反応のおこりやすい場所となっています。

 

鼻アレルギーはわかりやすくいえば鼻のぜんそくと考えてもよいでしょう。さて、鼻アレルギーとよく似た症状でありながら、アレルギー反応の関係していないものもあります。その良い例は鼻かぜで、くしゃみ、水ばな、鼻づまりがおこります。

 

しかし、鼻かぜの場合は、熱の出ることが多く、鼻アレルギーのように症状が朝夕にはげしい(モーニングアタック)といったこともありません。また、家族や本人の他のアレルギー病歴とも無関係におこります。

 

よくみられる症状

●3大症状

(1)くしゃみをくり返す
(2)鼻みずがとまらない
(3)鼻づまりがひどい

 

●その他の症状

鼻血がよくでる。物のにおいがわからない。鼻以外の症状としては、目がかゆい、せきがでる、頭が痛い、身体がだるいなど。

 

 

鼻アレルギーの原因

 

1)室内のほこり

(チリダニなど)

 

2)花粉

春 — スギ。

晩春、夏 — イネ科雑草。

晩夏、秋 — ブタクサ、ヨモギ

 

3)カビ・・・

(アルテルナリア、アスペルギルス)

 

4)繊維類、羽毛類。

 

5)犬や猫の表皮、フケ。

 

 

予防するためには

 

患者本人とその回りの人々が力を合わせて発作がおこらない、あるいは症状の軽快に役立つような環境をつくることが何よりも大切です。そして、まず最初に鼻アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)をできるだけみつけるように努力してみましょう。

 

それぞれのアレルゲンについては具体的な予防法をあげてみると、

 

1)室内のほこり(ハウスダスト)の除去

①室内を整理してこまめに掃除をする。

ほうきやはたきを使わず雑巾で拭き取るか、または掃除機を使用する。特に寝室には注意。

 

②チリダニのえさとなる髪の毛やフケ、食べ物のくずを床などに残さない。

 

③寝具・畳・マットレス・カーペットなどをたびたび日光に当て、押入れも乾燥させること。

 

④布団や毛布は目の細かい布でカバーして使うようにする。

 

⑤布団は早めに敷いておき、ほこりが静まってから床にはいること。

 

2)花粉

花粉がアレルゲンとなる人は、それぞれの開花期に集中して発作をおこしやすくなり、その際、鼻の症状だけでなく、アレルギー性結膜炎の症状(目のかゆみ、充血、涙がでるなど)を併発します。

 

鼻アレルギーの原因となる花粉のうち、日本でもっとも問題視されているのはスギ花粉です。

 

①原因となる植物の開花期、特に風の強い晴れた日には外出をひかえる。新聞などの花粉情報を参考にする。

 

②外出時にはガーゼを重ねたマスクをつけ、帰宅したら手や顔をよく洗い、うがいをする。

 

③身近な雑草(ブタクサなど)が原因と思われる時は開花期前に除草する。

 

④寝室は昼の間にきれいにし、そのまま窓、ドアを閉めておく。

 

⑤空気清浄器で室内の空気をきれいにする。

 

3)カビの胞子に注意する

カビには一年中胞子がみられるものと、季節的に増加するものがあります。青カビ類のペニシリウムや黒カビ類のアスペルギルスなどはいつでも発生します。

 

①台所や浴槽などのカビを除去し、定期的にカビ防止剤を吹きつける。

 

②風の吹く日には胞子がとびちりやすいので、できるだけ外出しないようにし、外出時はマスクをつける。

 

③カビは湿気の多い場所で繁殖するので、室内、特に押し入れなどはできるだけ乾燥させること。

 

4)動物性のほこりをさける

①ペットを飼うなら、犬、猫、小鳥をさけて金魚などにする。

 

②動物のものを素材にした寝具、衣類、カーペットをさけ、化繊製品を使う。

 

5)その他の屋外のほこりにも気をつける

①雑踏、人ごみをさけるようにする。

 

②自転車などの交通量の多い道路をさける。

 

 

日常生活での工夫

 

鼻アレルギーの発作は、アレルゲンを吸入することが直接の原因になりますが、その背景には発作がおこりやすくなる誘因がいくつかあります。

 

たとえば鼻アレルギーの人は鼻だけでなく、全身の神経が過敏になっているので、気温の変化や肉体的・精神的な過労をきっかけに発作がおこりやすくなります。

 

また自律神経の働きが不調のときは、ふだんなら問題にならない微量のアレルゲンにも敏感に反応して発作をおこすようになります。

 

以下具体的に考えてみると、

 

1)急激な温度の変化をさけること

冷暖房は適度にし、風呂上がりの湯ざめに注意。またスポーツなどで汗をかいたらすぐ取り替えること。特に起きがけは過敏になっている(モーニングショックといわれる)ので、冷気にふれないよう気をつける。

 

2)鼻の粘膜を刺激しないこと

たばこはやめ、喫煙者に近づかないようにする。症状がひどい時は酒もやめる。また、自動車の排気ガス、シンナー、香りの強い化粧品、蚊とり線香、殺虫剤などは発作の誘因となりやすいのでさける。

 

3)皮膚をきたえること

皮膚をきたえることにより自律神経の働きがよくなり、気温の変化に順応しやすくなる。皮膚をきたえるには乾布まさつや冷水まさつが手軽で効果的。暖かい季節よりはじめ、乾布まさつ→冷水まさつ→薄着というように、順々に習慣づけるようにする。

 

4)適度に運動すること

発作のない時ならば、気管支ぜんそくなどの合併症がないかぎり、ジョギングなどの運動を、年齢、体力に応じて根気よくつづける。

 

5)食事に注意すること

好き嫌いをなくして何でも食べる。できるだけ偏らないバランスのとれた食事をする。

 

6)心にゆとりをもつこと

精神的なストレスがたまると、自律神経の働きも悪くなるので、ものごとの処理はのばさず、できることから積極的に取り組むこと。すいみんを充分にとり、規則正しい生活を続けることが、気力の充実につながり、好結果をもたらすと思われます。

 

 

治療について

 

治療には下記のようなものがあります。医師の指示にしたがい、気長に治療しましょう。その折に次にような「アレルギー日記」をつけると、治療がうまく進められているかどうか参考になります。

 

1)抗アレルギー剤療法
内服薬や点鼻薬によってアレルギーがおこるのを防ぐ。

 

2)減感作療法(免疫療法)
アレルゲンに対して免疫をつくる。

 

3)対症療法
鼻スプレー、内服薬、注射などで症状をおさえる。

 

4)手術療法
手術で鼻の中の構造をなおし、鼻のとおりをよくする。

 

5)鍛練療法
皮膚などをきたえて自律神経の過敏症を改善させ、運動などで血行をよくするよう心がける。

 

 

アレルギー日記のすすめ

 

毎日の症状の様子を「アレルギー日記」につけておくと、どのようなときに発作がおこりやすいかをつかむことができ、病気を自分で管理するのに役立ちます。

 

また、診察時にこの日記を医師に見てもらえば、治療がうまく進められているかどうかを知るのに参考になります。アレルギー日記には、次の事項を記すとよいでしょう。

 

その日の天候・・・晴、曇、雨、強風など

症状のあった時刻・・・おおまかに朝、昼、夜の区分で

症状とその程度・・・くしゃみの発作回数、鼻をかんだ回数、鼻づまりの程度など

症状の起きた場所・・・自宅、職場、路上など

その日行われた治療

その他、体の様子で気づいたこと・・・じんましん、ぜんそくなど

 

 

最後に

 

鼻アレルギーは1日や2日で簡単に治るものではありません。それゆえ、長期的に我慢強く改善を図っていかなければいけません。

 

鼻は呼吸する上で非常に大切な器官であり、上手く呼吸ができないと頭に酸素が行かなくなり、頭がボーっとしたりと、勉強が仕事に支障がでてしまいます。

 

短期間で治すのは難しいものの、日々の努力で改善を図ることができるため、上で記載した事項をしっかりと頭に留め、実践していってください。