辛い更年期を過ぎると平穏の日々が訪れますが、閉経などの理由から中には女性としての人生が終わったと考える方も多いのではないでしょうか。

 

しかしながら、更年期後の人生はまだまだ長く、第二の人生としての価値を十二分に持っているのです。それゆえ、楽しく暮らせるよう、更年期後に起こりやすい病気や症状をしっかり考えましょう。

 

 

女性が更年期以後をより美しく、快適に過ごす為に

 

更年期をすぎるとえてして女性は「もう女性としての命は終わった」とか「孫が育つのを楽しみに…」などと言う言葉が口から出てしまいがちです。しかしこれからはそんな時代ではありません。

 

平成17年には50歳以上の女性人口が2千万人を越え、平成27年には2千5百万人を越えようとしており、これからの熟年女性は時代のトレンドを担う役割を担っているのです。

 

あらゆる商品、文化、社会的傾向がその時代で最も”勢力のある”年代にあわせたものになる傾向があり、今後の日本の文化が若い人から熟年女性に主役がバトンタッチされるでしょう。更年期以後の女性にとってますます楽しく、暮らしやすい時代がやってくることが予想されます。

 

さてそんな楽しい時代でも身体が健康な状態に保たれていなければ、趣味も旅行も充分に楽しめませんね。それでは更年期以後の女性によく見られる症状についてお話したいと思います。

 

 

更年期に起こる症状とは

 

いらいら、のぼせ、発汗、腰痛など様々な症状が現れます。他の疾患と共通する症状が多いので、まず他疾患ではないことを確認しなくてはなりません。

 

更年期障害の治療は女性ホルモン補充療法が諸外国では一般的ですが、どんな副作用が起こるかなど患者さん自身に理解が必要です。ホルモン補充療法以外の治療を希望される方には、漢方治療、安定剤やピタミン剤を用いた治療法があります。

 

しかし、更年期障害で薬の治療が必要な場合は限られており、実際には規則的な生活を心がけたり、旅行やショッビングでストレスを発散したりする事が状況を改善することが多いのです。

 

お友達と今の身体の状態をうちあけあって自分だけの身体の悩みではないことがわかっただけで気分がすっきりする事もあります。

 

ストレスや周囲の環境の変化などによる自律神経失調症状が更年期の症状に合併している場合には心理療法士によるカウンセリングが有効な事がありますが、日本ではまだ心理療法士の人数が少ない為まだ一般的ではありません。

 

家族の病気、夫の退職、子供の神学など更年期の時期には周囲のストレスが非常に多くなります。このような時自律神経失調として更年期障害と非常によく似た症状が現われます。

 

「更年期障害かな?自律神経失調症かな?」と思った時、あなたの周囲の環境をよく理解してくれるかかりつけ医(専門は何科でもかまいません)がいると良い相談相手(カウンセラー)になっていただけるでしょう。

 

更年期とはギリシヤ語の”階段”という意味を日本語に訳したものです。さらに”ステップアップ”して自分の人生を豊かなものとしましよう。

 

 

更年期後に起こりやすい骨組縁症

 

日本人女性の寝たきりの原因で脳血管障害に引き続いで第2位がこの骨粗髪症です。骨粗髪症も女性ホルモンと非常に関連を持った疾患です。月経の止まる更年期以後女性ホルモンの低下により著名に骨密度が低下し始め、多い人では年間3〜5%も低下します。

 

女性ホルモン補充療法により骨粗髪症の予防と骨量の増加を謀れますが、更年期障害に対するホルモン補充療法より治療期間が長期になる事が多いので副作用に対する患者さんの理解が一層求められます。

 

女性ホルモン治療以外の治療法はビタミンD、ビタミンK、カルシブム製剤や骨を強くするために開発された薬の内服や注射などがあります。せっかく内臓は丈夫なのに一寸転んで骨を折ってしまったばかりに旅行にも行けず、趣味にも打ち込めないのでは楽しい生活とは言えません。

 

日頃からカルシウムの多い食事を心がける事や運動を心がけるなどはとても大事なことですが、それに加えて

 

①体重を増やしすぎないこと

②足を高くあげて歩行する事を心がけること

③家の中の照明を明るくして床の段差をできるだけ少なくすること

④家の中を整頓して足に引っかかる物を無くすること

⑤家の中では足にあったスリッパやサンダルを履くこと

 

なども大事な事です。

 

骨粗髪症による転倒事故は家庭内で起きることが意外に多くそれも畳の縁や障子の段差などでつま先やスリッパの先をひっかけて起こることが意外に多いのです。足腰が弱ってくると自分で思っているほど歩行時に足が上がっておらず爪先が下を向くのでしょう。病院の治療以外に日常の一寸した注意で大きな事故を防ぐことができます。

 

 

ホルモン低下に伴う膣の乾き、帯下、頻尿感

 

体内の女性ホルモンが低下してくると膣の粘膜が萎縮していつも乾いている感じやヒリヒリして痛い感じがでてきます。このくらいの症状ではなかなか産婦人科への受診をしない女性がほとんどで、市販の薬で様子を見るなどということが多いのではないでしょうか?

 

この症状自体は日常生活に大きな影響を及ぼすことが少ないので軽く見られがちですが、実は大きな問題となる場合があります。

 

それはご主人との性交渉が痛くて不快になるということです。何歳になっても異性、ご主人とのふれあいは心ときめく事でなくてはなりません。我慢して行うSEXはパートナーにも伝わります。良き夫婦関係を築くためには何歳になっても肌のふれあいは必要ですし、何より治療する事により日常生活がさらに快適になるでしょう。

 

尚、膣粘膜の萎縮がさらに強くなるとそこから出血したり、膣粘膜の萎縮している状態に細菌感染しますと黄色い帯下がでたり、膀胱粘膜まで萎縮すると頻尿などの膀胱炎様症状が起きたりします。

 

ホルモンの内服に抵抗のある方でも局所的な膣座薬の使用でも症状は改善しますし、性交渉の痛みや不快感を取るだけならばゼリーの使用だけでも充分な場合があります。恥ずかしがらずに婦人科医にご相談ください。