生理の変化は女性の体を知るひとつの目安になります。本来安定しているはずのリズムが乱れがち、出血が極端に多くなった・少なくなった不正出血がある、生理痛が重くなったなど、今までにはなかった変化がみられれば、もしかしたら子宮や卵巣の病気かもしれません。

 

10代の若い方であれば、ホルモンバランスの乱れによるちょっとした変化かもしれませんが、20代以降の女性で急に何かしらの変化がみられれば、病気を疑った方がいいかもしれません。

 

 

自分の月経リズムをつかんでおけば変調に気づきやすい

 

毎月やって来る月経はなんともやっかい。こんなのなければいいのに……なんて疎ましく思いつつ、日々の生活に追われながら憂鬱な1週間をやり過ごしている人も多いのでは。でも、あなどるなかれ。月経は、子どもを産む人にも産まない人にも女性にとってはとても大切なもの。

 

毎月規則正しく月経がやって来るにはきちんとした理由があるのです。逆に言うと、ちょっとした月経の変化は、何かの兆しかもしれません。

 

これまで規則正しかった周期が不規則になった、出血量が増えた、だらだら長く続くようになった、こういった月経の異常が見られる場合は子宮や卵巣の病気が疑われることも。

 

もちろん、月経のサイクルやそれに伴う体の変化などは人によってまちまちですし、病気でなくても、ちょっとしたストレスや環境の変化に左右されることがあります。

 

その意味でも、普段の自分の月経の状態を把握しておくことが大事。普段から、月経の状態や体調、気分、その日の出来事などを記録しておきましょう。そうすれば、月経と体調、生活との関係がわかるから、微妙な変化も見過ごさないですむはず。

 

体の変化を敏感に察知することが、病気の早期発見、早期治療につながるのです。また、下腹部痛や不正出血、おりものの変化にも要注意。やはり病気の疑いが。代表的な自覚症状を下にまとめてみました。思い当たる人は、早めに婦人科を受診して。

 

激しい月経痛
子宮内膜症、子宮筋腫

 

月経の量が多い
子宮筋腫、子宮腺筋症

 

月経がだらだら続く
子宮筋腫、無排卵性月経

 

下腹部痛
子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣腫瘍、クラミジアなどの感染

 

不正出血
子宮体がん、子宮頚がん、機能性出血、妊娠に関した出血、子宮頚管ポリープ、頚管炎

 

おりもの
クリームのアワ状ーートリコモナス膣炎
白くてポロポロしているーーカンジダ膣炎
血が混じっているーー子宮頚がん、膣炎、頚管炎

 

20歳過ぎたら年に一度は婦人科検診を

 

がんなどの病気は早期発見が完治のカギ。その意味でも、自分の体に敏感になり、少しでもおかしいと思えば、即、婦人科を受診することが大切です。

 

とはいえ、いくら注意を払っていても、まったく自覚症状が出ない場合も。そして気づいた時にはすでに手遅れに。そんな悲劇を避けるためにも、年に一度は婦人科の検診を。

 

婦人科検診というと、30歳以上の女性が受けるものと思われがちです。確かに、病気のリスクが高くなるのはその年代ですが、20歳過ぎれば婦人科系の病気の可能性はあるのですから、やはり、20代の人も定期的に検診を。

 

ちなみに、婦人科を受診する場合、必ず聞かれるのは月経情報。気になる症状がある人は簡潔にまとめておいて。基礎体温をつけている人は、それも持参するのが賢明です。

 

 

婦人科での検査は恥ずかしがらなくて大丈夫

 

生理のことで婦人科に行くということは、医者に大事な部分を見られたり触られるのではないかと考える人は実に多いもの。確かに、触診は病気の判別に非常に重要な検査ですが、触診をしなくても超音波など他の検査で病気を判別することは可能です。

 

どうしても触診が嫌という場合には断ることができますので、心配する必要はありません。ちなみに「触診」や「超音波」以外に、「問診」「血液検査」「MRI・CT」などさまざまな検査法があります。

 

■問診

問診とは口頭による診察のことです。生理周期や生理期間、経血の量、腹痛などの症状などが聞かれます。基礎体温表をとっている方はまとめておきましょう。なくても問題ありません。

 

■触診

触診とは膣内の診察のことです。医師が手袋をはめ、指を膣内に入れ、子宮・卵巣・膣の腫れや硬さ、弾力などを診察します。触診は診断精度が高いため、通常は行われます。

 

■超音波エコー

超音波エコーとは、超音波による画像診断のことで、腹部上から超音波をあてる方法と、膣内に器具を入れて体内から写す場合の2種類あります。子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどの特定のために行われますが、診断精度はそれほど高くはありません。

 

■血液検査

主に子宮内膜症を特定するために、補助的に血液中のCA-125の値を調べる血液検査が行われます。ただし、診断精度はそれほど高くはなく、触診や超音波エコーでも完全に特定できない場合に行われます。

 

■MRI、CT

子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどを特定するために、MRI(磁気による画像診断)やCT(X線による画像診断)が行われることもあります。

 

 

まとめ

 

女性の体は非常に繊細であるため、生理が常に一定という人はほとんどいないでしょう。しかし、今までは明らかに違う大きな変化がみられる場合には病気を疑った方がいいかもしれません。

 

そう言われると怖くなるかもしれませんが、病気は早期発見・早期治療がとても大切。男女含めほとんどの人は人生に一度は大きな病気にかかるものです。

 

病気を受け入れることは簡単ではありませんが、子宮・卵巣の病気のほとんどは軽いもので、簡単に治すことができますので、まずは婦人科への受診を検討してみてくださいね。