近代化により、排気ガスや高層ビルなど、自然とはかけ離れた生活を強いられるようになってしまいました。しかしながら、人間の体というのは自然と一体化しているのです。現在では様々な健康法がありますが、自然の力を借りることでも健康的な体にすることが可能です。

 

 

自然の力を借りよう①(海)

 

青い空、白い雲、広い海。。。想像しただけでも爽快ですよね。もちろんその場に身を置くだけでもリラックス効果は抜群。ストレスも吹き飛んでしまうことでしょう。でも海のパワーはそれだけではありません。

 

それではどうして海が健康に影響を与えるのでしょう。

 

そもそも海水は人体の血液や胎児を守る羊水と比べると科学的成分がほとんど同じであることから、「海は生命の母」と言われてきました。そして、カントンが「海水は生命の培養液」と提唱し、海水を犬の血液として代用した実験でそれが実証されたのです。

 

また、海水には豊富なミネラルが含まれています。人の体でミネラルが不足すると自律神経失調症、肥満、アレルギーなどの現代病にかかりやすいとされています。しかし残念なことに現代の食生活では十分なミネラルを取り入れることが難しくなってきています。

 

ちなみに皆さんは「海洋療法(タラソテラピー)」という言葉を聞いたことがありますか?正真正銘、海のパワーを用いた治療方法なんです。タラソテラピーとはギリシャ語でthalasa=「海」とフランス語でtherapeia=「療法」とを併せた造語だそうです。

 

もともとはフランスの医師であったラ・ボナルディエール博士が予防医学の一環として考えたものです。

 

タラソテラピーの基本は海水を用いた入浴療法で、海水に含まれるナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどの代表的なミネラルの他、92種類もの成分を皮膚から浸透させます。

 

そして毛細血管から大動脈を経由して全身60兆個の細胞に供給されるのです。ミネラルは体内の有機物と結合し、体の随所で生態維持のための重要な役割を果たします。さらに身体の活性化、ホルモンバランス、血圧の正常化、皮膚炎の緩和、保湿などの効能効果を発揮します。

 

最近増えてきているアトピー性皮膚炎などについてもアレルギー原因物質の進入を防ぎ、皮膚の抵抗力を高めてくれます。

 

その他免疫力アップ、婦人病、リューマチ、神経障害にも効果があるようです。また、体だけではなく精神疲労やうつ病の治療方法としても注目を集めています。海のパワーは医学的にも心身ともに健康を促進する効果があるんですね。

 

さらに海辺の空気にも秘密がああります。海水成分の微粒子を含んだ大気は海水同様の健康効果があるのです。海辺に行って深呼吸するだけでも健康効果があるんですよ。

 

砂浜を裸足で歩くだけでも、第二の心臓である足裏が刺激され、軽い筋力運動にもなります。海を目の前にするだけでも爽快感で胸が一杯になりますが、これからは海水に触れ、 砂浜を裸足で歩き、海辺の空気を胸いっぱい吸い込んで健康効果を実感しましょう。

 

各種マリンスポーツで汗を流すのは勿論お勧めですが、フィッシングや潮干狩りなども新鮮な食を楽しめるので健康には最適ですよ。さぁ、天気のいい日は是非海へ出かけてみましょう!くれぐれも紫外線対策にはご注意くださいね。

 

 

自然の力を借りよう②(山)

 

緑の木々に鳥のさえずり、土や草花の香り。。。そこに身をおくだけでもすがすがしく落ち着いた気分になりますよね。さて森林にはどんなパワーが秘められているのでしょう。

 

皆さんは「森林浴」という言葉はよくご存知でのことと思います。リラックス効果によって精神安定が図れることでよく知られていますね。では「森林療法」という言葉はご存知でしょうか?「森林浴」を一歩進め治療法として科学的に健康効果が実証されているのです。

 

人間の唾液中のコルチゾールというストレスホルモンについて実験を行った結果、都市部に比べ森林部のほうが濃度が低くなることが分かったそうです。また、心拍の測定でもストレスで高まる交感神経が抑制され、リラックス時に高まる副交感神経が増加することが確認されています。

 

それではどのようにして森林はこのような効果を生み出すのでしょうか。

 

一つ目は「酸素効果」です。植物の呼吸により生み出された新鮮な酸素を吸い込むことで、疲労感を軽減し元気を取り戻すことができます。

 

二つ目は「マイナスイオン効果」です。樹木が呼吸する際に放出するマイナスイオンが日常の生活で溜まったプラスイオンを打ち消すことで肩こりの軽減や、疲労感やストレスをやわらげるなどのリラックス効果があります。

 

三つ目はちょっと耳慣れない「フィトンチッド効果」というものです。フィトンチッドとは本来樹木が外的である虫から身を守るために放出する香り成分ですが、人間にとっては病気を治したり、健康を維持する働きがあり昔から利用されてきました。

 

またフィトンチッドは香り成分ですので「アロマテラピー効果」もあります。松(パイン)や、ヒノキなどはエッセンシャルオイルとしても使われ癒しの効果をもたらします。

 

さらに最近になってフィトンチッドが肝臓の活動を高める酵素の活性化に効果があることも明らかになったそうです。森林浴が肝臓に効くなんて驚きですよね。

 

でも森林パワーは他にもまだまだあるんです。様々な実験の結果森林浴によって人のNK細胞(癌化した細胞を死滅させるリンパ球)から放出される抗癌たんぱく質(パーフォリン・グランザイム・グラニューライシン)がいずれも増加することが明らかになりました。

 

これによって森林浴が抗がん効果までも持つことが証明されました。その他、森林浴では未舗装の道を歩くことで足・腰・ひざへの負担が少なく自然と筋力が強化され、さらに地面の凹凸の刺激が足裏から脳に伝わり、脳を活性化して老化防止効果まで見込めるそうです。

 

極めつけは「五感」の回復効果です。色鮮やかな広葉樹林や青々とした緑が私たちの目を休ませ、枝葉が風にそよぐ音や小鳥のさえずりや小川のせせらぎが耳を和ませ、木の肌触りが温もりを与え、樹木や花の香りが耳に安らぎをもたらし、木の実の味が味覚を楽しませるのです。

 

これら五感の刺激はボケや痴呆の予防にもつながるそうです。何より自然のパワーを受け取る「五感」が回復するということは我々人間の健康にとってかけがえの無い恵みと言えるでしょう。

 

新緑の夏、紅葉の秋には是非自然のパワーを吸収しに森林へ行ってみましょう!山登りやバードウォッチングなども自然を満喫できるのではないでしょうか。

 

 

自然の力を借りよう③(川)

 

渓谷(渓流)では川の豪快な流れに目を奪われ、雄大な自然に吸い込まれそうになりますよね。そんな渓谷の最大のパワーはマイナスイオンです。マイナスイオンの量は都心部の30~50倍、森林部と比べても倍以上多いんです。ではいったいマイナスイオンて何なんでしょう。

 

空気中の分子は通常電気的に中性(プラスマイナス=ゼロ)を保っていますが、何らかの外部エネルギーによってマイナス電子が弾き飛ばされ、プラスイオンに変化します。弾き飛ばされたマイナス電子は他の分子にくっつきマイナスイオンとなります。

 

自然界では空気中で微細な水滴が分裂するする際に、水滴はプラスに帯電しプラスイオンになり、逆に周りの空気はマイナスに帯電してマイナスイオンとなります。イオンの大きさは1/1000mmといわれ、一般の顕微鏡でさえ見ることの出来ない微粒子です。

 

都会では電磁波、排気ガス、ダイオキシン等によって、大気のイオンバランスが崩れプラスイオン化されています。また、体内では食品添加物、有毒部室の摂取などによってやはりプラスイオンに転じています。

 

プラスイオンの人の体はめまい、頭痛、肩こり、吐き気、イライラ、不眠といった不快な症状引き起こし、大気汚染の場合にはさらに、肺ガンや気管支ぜんそく、アレルギー病など極めて有害な病気にも発展してしまいます。

 

逆にマイナスイオンの効果はどうでしょう。マイナスイオンは人体の細胞組織を活性化し、健康に抜群の効果があります。体内細胞の酸性物質(毒素)を排泄し、アルカリ性に変えて血液の循環を高め、細胞を活性化し、血液を浄化し、アレルギー体質を改善してくれます。

 

空気中にあるマイナスイオンを気道から吸入し、粘膜や毛細血管から全身にマイナスイオンを送り込む事で活性酸素を還元し細胞の酸化が抑制されます。活性酸素は癌や老化につながる脅威的存在なのです。

 

また、マイナスイオンは精神安定作用として気持ちを落ち着かせ、幸せ感を増幅させるベーター・エンドルフィンを活性化させるといわれています。さらに自律神経調整作用として不眠・頭痛・ゼンソク・リウマチ・肩凝り・腰痛・慢性疲労 ・神経痛・イライラなどの症状を沈静化してくれます。

 

昨今騒がれているマイナスイオンの重要性ですが、これほどまでに健康に効果があるものだということは驚きですよね。そしてそれを最も大量に提供してくれるのが渓谷や滝です。公園の噴水やシャワーなどでもマイナスイオンは得られますが、大自然のマイナスイオンとは比較にならないでしょう。

 

これを機会に滝のある渓谷へ出向いて思う存分マイナスイオンを浴びてきませんか?渓流釣りや川遊びもなかな楽しいですよ。くれぐれも天候の悪い日や、上流ダムの氾濫などには注意してくださいね。

 

楽しく健康な渓流遊びを楽しんでください。渓流釣りやラフティング・カヤックなどを楽しむのもいいかもしれませんね。

 

 

自然の力を借りよう④(温泉)

 

温泉には様々な健康効果があることは皆さんご存知ですよね。日本には3000箇所もの温泉地があると言われています。では健康に効果絶大な温泉がどうやってできてくるのかご存知でしょうか?まずは思い浮かぶのが「火山性温泉」ですね。

 

日本は火山大国ですから何となく火山地帯の地熱で温泉ができていることは想像できますよね。殆どの温泉は地表の雨や雪が地面にしみ込んで何年か後に再び地表に噴出してくる「循環水」と言われています。

 

火山地帯では地下数千メートル程度の深さにまで上昇してきたマグマが1000℃もあるマグマ溜まりを作り、その熱で地面にしみ込んだ地下水が温められることになります。

 

そして、マグマのガスや熱水溶液、岩石の成分(ミネラルや各種有機成分)を吸収して泉質が形成されます。その後、さらにしみ込んでくる雨や雪の水分と混ざり、その温度差で上昇を始めます。上昇するにつれ温度が下がり、温泉として地表に現れてくるのです。

 

想像もできないほどの地下深くで、マグマの力で作られる温泉てとても神秘的だとは思いませんか。でも温泉の種類はこれだけではありません。火山地帯の影響を受けずに生成される温泉もあるんです。それが「非火山性温泉」です。

 

水源が地下水か海水かによって2種類に分けられています。まずは地下水「深層地下水」です。地下では深さが100m下がるごとに3℃ずつ温度が上昇すると言われてます。地表が15℃だとすると地下1000mでは45℃ということになります。地下水となった雨や雪がこの熱で暖められ、上昇して地表に現れ温泉となります。

 

海水によるものが「化石海水」です。これは大昔の地殻変動などで海水の一部が地中に閉じ込められている場合があり、この海水が地熱で温められたものが上昇して地表に現れ温泉となります。

 

非火山性温泉は一般的に火山性温泉に比べて温度が低いのが特徴ですが、水温が25℃以下でも温泉法に定められている成分が一定以上含まれていれば立派な温泉となります。よく言う「冷泉」のことですね。

 

温泉はその泉質によって様々な効能があることが知られていますが、その種類によって「単純温泉」「二酸化炭素温泉」「炭酸水素塩泉」「塩化物泉」「硫酸塩泉」「含鉄泉」「含アルミニウム泉」「含同鉄泉」「硫黄泉」「酸性泉」「放射能泉」に分類されます。

 

全て大地から吸収し地表にもたらされた、まさに自然の恵みです。温泉中のガスやイオンは皮膚から吸収され、全身にいきわたり、皮膚、皮下組織、筋肉などの細胞に作用し、同時に神経系にも作用して健康を促進してくれます。

 

「放射能泉」って大丈夫なの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ごく微量の放射能はむしろ人間の身体に良い影響を与えることが証明されていますのでご安心ください。

 

とは言え泉質によっては皮膚の弱い方には不向きな場合もあります。予め泉質をよく確かめてお出かけください。家族みんなで行く温泉旅行も楽しいですよね。

 

 

まとめ

 

このように、海や山、川や温泉など自然には想像を絶するパワーがあり、私たちの体に良好に作用してくれるのです。特に都会に住んでいる人の中で、仕事でストレスが溜まっている方や、最近カラダの調子が今一つ良くないという方は一度自然の恩恵を受けてみてはいかがでしょうか?