ある特定の食物に対し、からだが過剰な反応を起こす症状ですが、成長するにつれて自然治癒することもあります。

 

①特定の食品で湿疹がでる、②家族にアレルギー性疾患にかかった人がいる、③耳の下が切れている、④鼻をいじる癖がある、④くしゃみをよくする、⑤無気力で怒りっぽい、⑥食物がのどを通る時にかゆがる、⑦夜のどがゼーゼーと鳴る、これらの症状があれば、食物アレルギーかもしれません。

 

 

食物アレルギーとは

 

アレルギー反応から起こる子どもの病気には、アトピー性皮膚炎やぜんそくなどがありますが、その一つに挙げられる食物アレルギーは、食べ物が原因で起こるアレルギー性の疾患です。もちろん、食べ物すべてが原因というわけではありません。

 

一般的な統計では、鶏卵(卵白)が食物アレルギーの原因で最も多く、次いで牛乳・乳製品となっています。食物アレルギーとは、一言でいえば、卵や牛乳など特定の食物が体内に入るとからだが過剰反応して、さまざまな症状が現れる疾患で、吐き気や下痢、腹痛といった消化器系のものだけでなく、ぜんそくや、じんましん、かゆみのほか、ときにはショック症状を示すこともあります。

 

本人だけでなくそばにつきそっている家族にとってもつらい病気です。日本での食物アレルギーの発症は子どもの2〜4%ともいわれていますが、ある研究ではアトピー性皮膚炎の子どものうち0歳児から1歳児では約76%が食物アレルギーだったというデータがあります。このように発症する年齢が低い病気ですが、回復の見込みのあることもわかっています。

 

アレルギーを起こしやすい食べ物の一つ、卵白で起こるアトピー性皮膚炎は乳児期で約57%、幼児期で約26%と高い数値を示していますが、小学生になると急激に少なくなって約7%になります。つまり、成長するにつれて食物アレルギーは解消する場合もありうるわけで、自然治癒も含めて治療の可能性はあります。

 

≪アレルギーを起こしやすい食品≫

食物アレルギーを引き起こしやすい食品・食べ物

 

 

食物アレルギーの原因

 

私たちのからだには、いくつかの巧みな防衛システムがあります。食べ物や傷口を介入して体内に入った細菌や、呼吸などを通して侵入したウイルスを白血球は排撃しようと活躍します。

 

免疫もこの防御システムの一つで、外部から侵入してきたアレルゲンといわれる抗原に対して抗体をつくって対抗します。しかも一度つくられた抗体は「記憶細胞の生成」という形で記憶され、例えばひとたび麻疹(はしか)にかかったら、二度とかかることがないように免疫体制が整います。

 

アレルギー反応も、この一つですが、通常の免疫がからだを守る方向に働くのに、アレルギー反応の方は、体そのものを攻撃するかたちで働いてしまいます。外部からの抗原はアレルゲンといわれますが、アレルゲンの侵入を受けると体内には血液中にできる「液性免疫」と、リンパ球が活躍する「細胞性免疫」の2タイプの防御機能ができます。

 

液性免疫は免疫グロブリンといわれるもので、頭文字をとってIgと略されています。IgにはA、G、D、Eの5種類があることが判明しています。IgAは母乳に含まれていることで知られていますが、私達の粘膜の表面で細菌やウイルスを防御しています。IgGはガンマグロブリンと言い、侵入してきた細菌を無毒化する働きをもっています。

 

IgMは、もう少し複雑な仕組みですが、やはり細菌やウイルスを攻撃する働きをします。IgDに関しては、まだよくわかっていないのですが、IgEについてはアレルギー反応と深い関係にあることが解明されています。

 

現在アレルギーは4つのタイプに分けて説明されています。

 

I型(アナフィラキシー型)

このタイプのものが、アレルギー症状の原因となります。抗原の侵入で体内につくられたこのIgEは血液に運ばれて全身を巡り、皮膚、口、呼吸器、消化器など粘膜のあるところで、粘膜下にあるマスト細胞(肥満細胞)と結合する性質があります。

 

アレルゲンによって発生したIgE抗体とマスト細胞の結合したものに再度、アレルゲンが結びつくと、ヒスタミン、ロイコトリエン類、好酸球走化因子、好中球走化因子、血小板活性因子などの化学伝達物質とよばれるものが、体内に必要以上に出現します。

 

過剰に体内に出回ったこれらの化学伝達物質は例えば、ヒスタミンやロイコトリエン類は気管支の平滑筋を収縮させて気管支を狭くし、ぜんそくを引き起こします。

 

食物アレルギーのようなアレルギー疾患を起こすのは、ほとんどがこのI型のタイプです。具体的な疾患としては、ぜんそく、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、じんましん、一部のアトピー性皮膚炎、そして食物アレルギーによる消化器疾患となります。

 

Ⅱ型(抗体依存性細胞傷害型)

組織や細胞上にある抗原に抗体が結合することで細胞が破壊されてしまうもので、血液型の異なる血液を輸血してしまったときや、新生児のRh不適合による溶血性黄疸を起こすときがこれに当たります。

 

Ⅲ型(免疫複合体補体活性型)

抗体の結合した免疫複合体が血管の内壁にたまると、免疫複合体が補体という物質を介して沈着した組織を傷つけ、過敏性肺炎、過敏性血管炎、各種膠原病などを引き起こします。

 

Ⅳ型(遅延型)

細胞性免疫にかかわる化学伝達物質が炎症反応を引き起こしたり、マクロファージの活動を活発にし、周囲の組織を傷つけます。接触性皮膚炎はこのタイプで起きる代表的な疾患です。

 

 

食物アレルギーの症状

 

食物アレルギーには、アレルゲンとなる食べ物を食べて数分後から遅くても3時間くらいの比較的早い時期に発症する「即時型」と、遅く発症する「遅延型」があります。

 

食物アレルギーのタイプ(即時型と遅延型)

 

即時型(3時間以内に発症)

即時型では唇が腫れ、のどや声帯にも異変が起こり、全身にじんましんが出たり、しびれを感じたり、声がかすれたりする症状が現れます。からだや顔は赤くなり、気分が悪くなって吐いたり、下痢、血便、腹痛の消化器症状が出たりするほか、ぜんそくの発作も併発して、時には血圧が低下し、脈拍が弱まり、意識を失います。

 

アナフィラキシーショックという危険な症状を呈することもあります。この状態に陥ると、咽頭浮腫により呼吸困難になり、窒息を起こすこともあります。そばを抗原とする食物アレルギーの場合も、この即時性のものが多く、人によっては、飲食店でそばを茹でたのと同じお鍋で茹でたうどんを食べただけで発作を起こす場合もあります。

 

遅延型(3時間~24時間に発症)

遅延型はアレルギーの原因となる食べ物を食べた2〜3時間後から24時間を経過した頃に発症するもので、しかも食べるたびに症状が出るわけではなく、風邪気味など疲れているときやストレスのたまっているときなどに出やすい傾向にあります。

 

いずれにしても症状の現れ方に違いはあっても、呼吸困難、血圧の低下、不整脈、湿疹、けいれんのような全身的な症状から、まれには頻尿、血尿、排尿痛、たんぱく尿など症状は多様です。

 

 

食物アレルギーの検査と診断

 

食物アレルギーの検査方法は、まだ完全に確立しているとは言えません。最近多く使われている検査法には、皮膚にアレルゲンのエキスをつけて陽性の反応が出るかどうかを観察するものと、原因と考えられる食品を取り除いて、ある期間除去したあと、逆に次の段階ではアレルゲンの食べ物を与えていく「除去・誘発試験」とがあります。

 

食物アレルギーの診断・検査の流れ

 

①問診

実際にこのテストにとりかかる前に、かなり詳しい問診を受けます。いつごろからどのような症状が現れ始めたか、症状が現れる前に共通して食べたものは何か、家族にアレルギーの人がいるかどうかなど詳しい問診が行われます。食事日記をつけるよう勧められることもありますから、事前に診察を受ける前に食事の記録をとっておくことも必要です。

 

②エキスによる特定

検査の第一段階では診断用のアレルゲンエキスをまず皮膚に一滴垂らし、同じ場所に出血しない程度に注射針で傷をつけて変化を見ます。アレルゲンエキスによってIgE抗体ができれば、皮膚は赤くなったり、じんましんのように膨らみができます。IgE抗体ができない場合には皮膚の変化はみられず、陰性ということになります。

 

こうして順番にいろいろなアレルゲンエキスを垂らして原因となる食物を絞り込んでいくわけですが、ほかのアレルギー疾患の原因となるハウスダストや花粉のエキスを使ったテストと違って、食物アレルギーではあまり正確な皮膚反応が得られにくいのが実情です。

 

つまりテストで陽性になったものを実際に食べても異常がなかったり、アレルゲンエキスでは陰性という結果になった食品を食べたら、異常が出たということもあるわけです。食物アレルギーの場合は、ほかのアレルゲンと違って、体内で消化吸収される過程で成分が分解されたり再合成されるために、こうしたことが起こる場合があります。

 

食物の除去・誘発テストを受ける前に血中の好酸球、IgE抗体の量を調べる検査を受けます。好酸球を調べるのはアレルギーの場合、IgE抗体とマスト細胞の相互作用とT細胞から分泌される成分の刺激で白血球中の好酸球の量が増えるためです。

 

③食事による除去テスト

これらの検査の後、食物が特定されると、今度は実際の食事でまず除去テストを行います。除去テストでは、例えば牛乳がアレルゲンと疑われた場合、チーズのような二次製品まで取り除かれます。取り除かれる期間は1週間〜2週間ですが、疑わしい食品が米、小麦などの穀類の場合は、数か月にわたって除去されます。

 

④誘発テスト

症状が軽くなったのを確認して誘発テストが行われます。即時性の場合は、ショック症状を起こす危険もありますから、医師や専門家の指導のもとでインタール内服薬などの抗アレルギー薬を使いながら開始されます。15分から30分間、様子を見た後、安全な場合はさらに3日から5日くらい、このテストを受けます。

 

 

食物アレルギーの治療

 

アレルゲンとなる食品をみつけるための除去・誘発テストは、同時に治療法の一つにもなっていると言えますが、食事に気を使っている家庭は、かなり多いと思います。実際、ある調査で「どのような治療をしていますか」という質問に「制限食事法」と答えた人は「抗アレルギー薬の服用」と回答した人より多かったという結果が出ています。

 

除去・誘発テストの場合は、あくまでも医師や専門家の指導のもとにどの食品にも耐性がもてるような方向で進められていますが、専門家の指導を受けない自己流の「制限食事法」には問題があります。

 

厚生労働省の調査で制限食事法を行っていると答えたうちの4割は医師の指導を受けていないと回答しています。「子どもの湿疹」「アトピー性皮膚炎」「食物アレルギー」という理由だけで「制限食事法」というのでは適切な選択とはいえません。乳幼児は人間の一生のうちで一番成長する時期であることを忘れないようにしましょう。

 

卵・牛乳

卵と牛乳は栄養価も高い食品ですが、皮肉なことに乳幼児期のアレルゲンとしては、上位にランクされています。乳幼児期には腸が未発達のため吸収が困難で、未消化の成分が異物として体内では受けとめられるためといわれています。同じ卵でも卵白はアレルゲンになりやすく、アレルギーを起こしにくいのは熱を加えた卵黄の部分です。

 

成長期の子どもに欠かせないカルシウムを摂取するのに牛乳は最適といってもよいものですが、吸収しやすいように調整した製品も市販されています。温めた牛乳の方が冷たいものよりアレルゲンになりにくいと言われています。

 

回転食

最近、小児科の先生たちが提唱している食事法の一つで、回転食は偏った食品を連続して大量に食べるのを防ぐ目的で勧められています。

 

基本としてはアレルゲンになる食品を除いて、主食、副食、嗜好品と分類し、アレルゲンになりにくい白身の魚、大根、白菜、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどの食品を、できるだけ多くラインアップしておきます。

 

こうして毎日違うのものを少しずつ食べて栄養のバランスをとります。すでに調理済みの食品は避けるように心がけ、調味料などに大豆のようなアレルゲンが含まれているかどうか注意しましょう。

 

仮性アレルゲン

アレルギーの抗原抗体反応で体内につくられるヒスタミンは、もともと食品にも含まれている成分です。ヒスタミンやそれと似たような成分を含んでいる食品を仮性アレルゲンといいます。

 

ヒスタミン以外にも、アセチルコリン、セロトニン、ノイリンなどがあり、例えばヒスタミン、アセチルコリン、セロトニンを含んでいる食品にはトマトがあります。ナスにはヒスタミン、アセチルコリンが含まれています。

 

ヒスタミンを含む代表的な食品には、ほうれん草、牛肉、鶏肉などがあります。アセチルコリンはキノコ、山芋などに含まれています。こうした食品を食べると、食物アレルギーでない人にも同じような過敏反応を引き起こすことがあります。

 

ほかのアレルギー疾患との関係

食物アレルギーは、アトピー性皮膚炎、アトピー性鼻炎などアレルギー疾患の出発点であるという研究は「アレルギーマーチ」として知られています。ということは食物アレルギーの段階でくい止めれば、ほかのアレルギー疾患の発症も防ぎ、食物アレルギーの治療はほかのアレルギー疾患の予防にも有効だということになります。

 

とはいえ、遅延型のアトピー性皮膚炎では食べ物を食べたときから症状がでるまでに時間差があり、成長するにつれて自然治癒してしまう場合もありますから、食物アレルギーの制限食療法、食物除去療法は必要ないようにも思います。

 

ある診療所で5年間統計をとったところ、714人のアトピー性皮膚炎の乳幼児のうち食物除去の制限食療法を実行したグループと、しなかったグループとの間には、それなりの違いがあるという結果になりました。

 

2グループとも同じように薬による治療を受けてましたが、制限食療法を実行したグループのうち約半数は5年後には治療の必要がなくなったのです。

 

実行しなかったグループでは治癒した乳幼児は一人もいませんでした。それどころか、5年間症状が変わらなかったり、悪化した乳幼児は実行しなかったグループの乳幼児の約3分の1もいましたが、実行したグループでは悪化したケースは皆無でした。

 

しかも実行したグループからは、ぜんそくを併発した乳幼児は一人も出なかったのに対して実行しなかったグループでは4割近い併発がみられました。この結果から食物アレルギーの食事制限を中心とした治療法は、アトピー性皮膚炎のような別のアレルギー疾患にも効果的と言えるのではないでしょうか。

 

別の医師が、3歳未満のアトピー性皮膚炎の乳幼児150人を対象にまとめた報告によると、アトピー性皮膚炎を発症している食物アレルギーの乳幼児に除去・誘発の制限食療法を行ったところ、除去の段階では35%の乳幼児のアトピー性皮膚炎の症状が軽くなりました。この報告では、まったく除去療法の効果がみられなかった乳幼児は、それより4%多かったそうです。

 

この二つの治療報告のうち、最初の報告では食物アレルギーの除去療法がほかのアレルギー疾患にも有効だったという結論になります。一方、二つ目の治療報告では、有効性は実証されていません。ただし二つの報告に共通しているのは次の2点です。

 

■少量の継続摂取による耐性の獲得

一つは重症な場合ほど食物アレルゲンを取り除いた後、耐性をつけさせるために少量ずつ与えるという一続きの食事療法は効果があったということです。

 

■年齢が低いほど強くなる関係性

二つ目は食べ物とアトピー性皮膚炎の関係は年齢が低いほど大きいという点です。アレルギー疾患は食物アレルギーだけでなく、検査法、治療法のいずれの面でも、まだまだ多くのことが解明されていません。

原因については、遺伝子の研究の急速な進歩から11番染色体にアトピー遺伝子が存在しているという説が登場するなど、これから次第に明らかになっていくと思われます。

 

 

食物アレルギーによる皮膚炎の対処

 

食物除去をすることによって完治した湿疹が、突然悪化することがあります。これは体調によるもので、疲労や寝不足、カゼ、腹痛、日焼け後に起こる傾向があります。

 

突然の変化に驚いて、さらに厳しい食物除去を行いがちです。素人判断せずに、専門医による注射や内服薬、外用療法による治療が大切だと思います。また、食物アレルギーの全身型重症患者で、完全除去を行っている人にのみ現れる現象として、噴出し現象というものがあります。

 

患部がきれいになったと思ったと頃に、上半身から下半身へと以前より湿疹が出て悪い状態になってしまいます。これは「反跳現象」ともいわれるもので1〜2週間もしたら健康な皮膚が再生し始めます。かゆみがひどいときには、塗り薬や飲み薬などを処方してもらいましょう。日が経つにつれ改善していくはずです。

 

 

ストレスとアレルギーの関係

 

からだの各部分は常に密接に関係して、精神的なことが原因で疾患が悪化することもよくあります。私たちは、肉体的にも精神的にも強いストレスを感じると、体力が落ちてカゼをひきやすくなったり、ストレスによって、免疫の働きは低下します。

 

アレルギーも例外ではなく、ストレスや心理的な要因で悪化したり、誘発することがあります。アレルギー疾患が重くなる人の傾向として、不安感が強い人が多いという報告もあります。

 

アレルギー症状を悪化させないためには、ストレスの影響をもろに受けない環境をつくること、ストレスを上手に解消する方法をみつけることです。さらにアレルギーそのものに対しても、一生治らないと悲観することなく、気長につきあっていこう、という心構えをもちたいものです。

 

 

家族・医師による全面的なサポートを

 

食べ物が豊富な現代に食物アレルギーで悩み、食事を制限しなければいけない子ども達が増えているということは、皮肉なことと言えるかもしれません。

 

私たち人間の防衛システムである免疫とアレルギーは、いわばコインの裏表のようなものです。免疫についても、まだまだ知られていないことは多く、アレルギーの解明が急速に進むのは、これからの課題といえます。

 

今後、分子生物学のレベルでの様々な研究が進むにつれて、かつて不治の病だったものが時代とともに解明され、治療法が確立されたように、アレルギーについてもいろいろなことが、今以上に解明されていくはずです。けれど日々、かゆがったり痛がったり、ときにはショック症状に襲われる子どもを放っておくわけにはいきません。

 

次の注意を守って前向きに取り組みましょう。

 

家族全員の協力が必要

まず、家族全員が協力することが大切です。食物アレルギーでアレルゲンとなる食品は、人によって一品とは限らず複数の場合もあります。家族全員が、アレルゲンとなる食品をよく知っておくと、疾患をもつ子どもが耐性を持てるようになるまで、根気よく全員でつきあうという姿勢が大切です。

 

ただしあれも駄目、これも駄目ということでは日々の食事の楽しみが色あせてしまいます。多品種他品目、栄養のバランスを考えながら1日に30品目の食品は摂取したいものです。一つの食品だけに偏らず、一度食べたら、次に食べるまでの間隔をとって食べます。

 

調理の工夫も大切です。例えば卵は生ではなく調理し牛乳も温めて飲むと症状が起きても軽く済むと言われています。特に牛乳は空腹時に飲むのはよくないと言われています。アレルゲンになりそうな食物を食べるときは、とりあえず温めてから試してみましょう。

 

実生活上のこうした工夫は一人だけでは限界があります。アレルギー疾患に悩む子どもが増え、情報のネットワークは広がっています。どこに行けば、代わりとなる食品が手に入るか、調理法の講習会はいつ開かれるのか、そんな情報を悩む人同士で交換し、ネットワークをより広げる努力をしましょう。

 

ただし、こうしたネットワークで得た情報のなかには、ある子どもには効果があっても別の子どもには効果がない場合もありますから、素人のアドバイスをうのみにするのは危険です。あくまでも治療は信頼できる医師の指示に従います。

 

信頼できる医師を見つけること

アレルギー疾患の治療には、どんな医師を選ぶかも重要です。患者さんの話をよく聞いてくれる医師、具体的な指示を与えてくれる医師が理想的です。

 

かかる側も家族の病歴の説明、食事日記の記入をするなど医師の求めには誠実に応じましょう。また食事や薬の服用の時間を守るなど医師の指示に耳を傾け、きちんと従います。本当に医師と家族が二人三脚の治療が必要です。

 

アレルギー性の疾患では、自然治癒のタイミングがいくつかあります。小学校に入学する頃、症状が軽くなるケースもありますが、第二次性微期は大きなターニング・ポイントです。乳幼児期に治療がうまく進まなくてもあきらめず根気よく続けましょう。食物アレルギーだからといって食生活を窮屈なものにするのは避けましょう。