鼻水、鼻づまりが何カ月も治らない、頭痛をともなう、集中力がなくなる……かぜや花粉症などに似ている症状を現す蓄膿症。

 

そのため、なんとなく治療もせずに症状に慣れてしまいがちですが、進行すれば手術が必要になることにも。

 

なんでもかんでも花粉症だのアレルギー性鼻炎だのと勝手に決め込まずに、症状と原因を把握して、対策・治療を開始しましょう。

 

 

急性の鼻づまりが慢性化した場合

 

かぜをひいたときに鼻がつまるのは誰もが経験すること。このような一過性の症状の場合には急性副鼻腔炎と診断され、かぜが治れば自然と解消するものです。

 

問題は、かぜをひいていないのに鼻がつまることで、この場合、鼻や鼻のまわりにある副鼻腔という空洞(片側に4洞)に異常があることが考えられます。

 

急性副鼻腔炎が長引いて慢性化し、鼻腔の粘膜が何らかの原因で腫れて肥厚してくると、自然口と呼ばれる小さな穴が塞がれてしまい、粘性の膿や液がたまって鼻漏や鼻閉が症状となって現れます。これが、副鼻腔炎とも呼ばれる蓄膿症です。

 

慢性化する原因としては、個人のもつ感染に対する防御機構の障害が考えられています。また、最近ではアレルギーも関与しているといわれていますが、それについては明らかではありません。

 

蓄膿症になると、いつも鼻のつまった状態になり、粘着性のある青いどろどろした鼻汁が出たり、鼻で呼吸ができにくい、いらいらして集中力が低下する、鼻づまりやそれに伴う頭痛・頭重感、鼻声、いびきなどといった症状が現れます。

 

また、炎症が慢性化すると高度の鼻閉がおこり、臭いがわからなくなる嗅覚障害がおこったり、目の上の洞くつ(前頭洞)に炎症がおこると眉の附近に痛みが出たり、眼球のうしろ側にある洞くつ(蝶形骨洞)の炎症により視神経系を圧迫して、ものが二重にみえたり、視力が低下するといった目の異常もおこってきます。

 

小児においては、長期のせきなど、喘息とよく似た症状もみられます。

 

 

どのような治療が行われるのか

 

治療では、手術しなくても治るかどうかがポイントになります。

 

日常生活上での薬物療法は、鼻の粘膜の炎症を抑えたり、分泌物の粘り気をとって排出を助ける消炎酵素剤や、細菌の感染を抑える抗生物質の投入などが行われます。

 

これらの治療を数カ月行っても症状の改善がみられなかったり、鼻たけ(鼻の中にできるきのこ状の腫れもの)がある、常に鼻がつまっていて頭痛が激しい、目の合併症があるといった場合は、副鼻腔の手術が行われます。

 

自然口を広げるための手術が主流ですが、最近ではファイバースコープ(内視鏡)を使って鼻の中をみながらの手術も行われており、鼻呼吸を正常化するための鼻腔内形態の是正手術も施行されます。

 

痛みも少なく、短時間ですみます。

 

蓄膿症を予防するためには、かぜをひかないようにする、空気の乾燥から鼻を守るといった配慮が必要。疲労をためこまないよう睡眠を十分にとり、規則正しい生活を送って体調を整えておきましょう。

 

また、栄養不足や偏食も関係しているといわれていますので、バランスのよい食事を毎日とるように心がけてください。