片頭痛といった慢性的な頭痛持ちの方で、湿気や日差しの影響で痛みが強くなり、時には吐き気を伴うことがあります。

 

この場合、どのような対処していけばいいのか、ここではその対処法と慢性的な頭痛の種類についてお話ししていきたいと思います。

 

 

片頭痛は吐き気を伴うことも

 

一度も頭痛を経験したことがない、という人は少ないと思います。慢性頭痛とはいわゆる“頭痛もち”の頭痛をいいます。慢性頭痛の代表的なものは、緊張型頭痛片頭痛です。

 

15歳以上の日本人男女を対象に調査したところ、緊張型頭痛は22.3%、片頭痛は、8.4%という結果がでました。

 

片頭痛は、放っておいてもからだに影響を及ぼすような病気ではありませんが、頭痛の程度が強く吐き気を伴うため、学校や仕事を休まねばならず、日常生活に影響を及ぼします。

 

1カ月に1~2回の発作で頭痛薬をのめばよくなる場合は、とくに治療は必要ないと思われますが、頓服(とんぷく)が効かず、発作がおこるたびに寝込んだり、1週間に1~2回頭痛がしてそのたびに頭痛薬をのむような場合は予防治療が必要になります。

 

 

頭痛薬は早めに飲むのが肝心

 

予防治療を行う前にまず大事なことは、片頭痛の誘発因子を探り、それを避けることです。片頭痛の誘発因子としては、寝過ぎ、寝不足、空腹、飲酒、まぶしい光、香水のにおい、換気の悪さ、旅行、月経などが知られています。

 

自分の片頭痛がどのようなときにおこりやすいかを知り、避けられるものは避けるようにします。たとえば寝過ぎや空腹がきっかけで頭痛がする人の場合は、日曜日にも寝過ぎず、早起きをする、食事はきちんととる、などの注意が必要です。

 

予防療法としてはいくつかの薬がありますが、一生服用するわけではありません。まず、1種類の薬をのんでいただき、約3ヵ月間様子をみます。頭痛の回数や痛みの程度が軽くなれば薬を止めますし、効果がなければ別の薬に変更します。

 

片頭痛は一般的に年をとればよくなるといわれています。

 

頭痛がおきたときにのむ薬は、効果があれば市販薬でもかまいませんが、片頭痛には、酒石酸エルゴタミンという特効薬があります。この薬は医師の処方せんが必要です。

 

ただし、酒石酸エルゴタミンでもアスピリン配合剤などの痛み止めでも早めにのまなければ効果がありません。

 

薬をのんでも頭痛がよくならないという人の中には、薬をのむのがいやで、痛くてどうしようもなくなるまで我慢して、それからしかたなくのむために薬がちっとも効かないという場合があります。

 

スマトリプランという注射薬が使えるので、頭痛がひどい場合は注射を受けてもよいでしょう。

 

 

突然起こった場合は脳神経外科に受診を

 

慢性頭痛をもつ人は多いにもかかわらず、病院を受診する人は少ないのが現状です。

 

どんなときに病院を受診しなければならないかというと、

●今までとちがう頭痛がおこった
●頭痛の頻度や強さがふえた
●手足がうまく利かない、言葉がもつれる、発熱などの症状がある
●はじめて吐いた

などの場合です。

 

怖い頭痛の代表にはくも膜下出血があります。これは、脳の動脈にできた瘤(こぶ)が破裂することにより、おこります。今までに経験したことのない激しい頭痛が突然おこった場合は、要注意です。

 

くも膜下出血の場合では、突然の激しい頭痛に吐き気や気の遠くなる感じを伴うことが多いのですが、それらの症状がなくても、とにかく何時何分、というくらい突然頭痛がおこったら、ただちに脳神経外科に受診してください。

 

脳出血や脳梗塞でも突然頭痛がおこりますが、このときは一般的には片まひなどの神経症状がでます。

 

数週間から数カ月かけて、だんだん頭痛がひどくなった場合は、脳腫瘍(のうしゅよう)や慢性硬膜下血腫、結核性の髄膜炎(ずいまくえん)が考えられます。

 

これらの場合は、早急に神経内科を受診してください。

 

診察をして、脳腫瘍やくも腹下出血などの頭痛をおこす怖い病気がないかどうかを確認します。慢性頭痛のほとんどは患者さんからの話をきいて診断できます。

 

場合によっては頭の中に怖い病気がないことを確認するためにCTやMRIの検査をしますが、これは頭痛の最中に検査する必要はありません。

 

頭痛の原因はさまざまですので、検査もやみくもに受ければよい、というものでもありませんが、頭痛に悩んでいる人は、一度神経内科専門医を受診なさることをおすすめします。

 

 

慢性的な頭痛の主なもの

 

■緊張型頭痛の特徴

1、頭全体がはちまきでしめつけられるように、あるいは帽子をかぶったように重く痛む。吐き気を伴うことはあるが、吐くことはない。

2、緊張型頭痛の原因としては、精神的ストレスや長時間のワープロなどの肉体的ストレスなどがあげられるが、頸椎症や頸関節症などが原因となることもある。

 

原因により治療法も異なります。たとえば、精神的ストレスからくる頭痛の場合は鎮痛薬の効果はなく、抗不安葉や抗うつ剤が有効だが、肩こりを伴うような頭痛ではマッサージや鎮痛薬、筋肉の収縮を和らげる薬が有効。

 

■片頭痛の特徴

1、主に頭の右半分、あるいは左半分がずきんずきんと脈打つように痛む。

2、頭痛がひどくなると吐き気がしたり吐いたりする。

3、光や音が煩わしく、また動くと頭に響くため、電気を消して、ドアを閉め、洗面器を抱えて寝込んでしまうような人が多い。

4、眠って起きるとひどい痛みは去っているが、頭を振るとまだ少し余韻が残っていることもある。

5、頭痛の前触れとして、目の前にきらきら光るものが見える人もいる。

6、女性が男性の2~3倍多く、片頭痛の素因を母親から受け継ぐことが多いといわれている。

7、月経周期と関係して頭痛がおこる人もいる。

 

頭痛は病気のサインと言われているように、何かしらの病気の可能性があります。自分は単なる片頭痛だ、慢性的な頭痛だ、と思うのではなく、一度診察を受けてみることをお勧めします。