共働きの子供に代わって孫の世話をする祖母が増えており、可愛い孫の世話をすることにより幸せな一面がある一方、健康の悪化も懸念されています。

 

特に、更年期障害の症状がある年代においては、育児が心身ともに負担となることがあるなど、必ずしも育児が祖母にとって幸せを導くものではないということを、覚えておかなければいけません。

 

 

孫の世話をする祖母の体力的・精神的負担

 

韓国の統計庁によると、共働きをする二世帯のうち一世帯は「祖父母が孫の世話をしている」と答え、50〜60代の女性に20〜30年ぶりに再び訪れた育児は体力的に多くな負担となることが懸念されています。

 

孫の世話をする中年女性の生活パターンは子供中心となるため、外出も容易ではなく、家にいる時間が長くなればなるほど無気力ならびに心理的に憂鬱を感じます。

 

また、育児による体力的・精神的負担は、疲労、関節痛、うつ病、不安などは、閉経後の起こりやすい更年期症候群と非常に類似して症状が複合的に発生することがあり、症状が増大する可能性があるのです。

 

 

閉経後の顔面紅潮

 

閉経を迎えた中年女性をより困難にするのが更年期症候群であり、閉経後の女性の約75%が顔面紅潮などの血管運動性症状を経験し、この症状は1〜2年まで続きますが、例外的に10年以上も続く場合もあります。

 

気温が低い冬には顔が赤くなって頭に汗が出る症状と一緒に手足が冷たくなる手足冷え症が伴うなど、私たちの体は、全身を通して熱量のバランスをとっていますが、年齢とともにバランスがとれなくなり、相対的に熱が出るような更年期症状が現れるようになります。

 

 

漢方薬による体全体のバランス改善

 

漢方医学では、更年期症状を緩和し、すべての生命のバランスをとるために漢方薬、鍼灸治療などを施行します。漢方薬の治療は、全身的な観点から治療が行われ、疲労や倦怠感などの症状を軽減するために、また体のバランスを整えるための処置を行います。

 

更年期障害の治療には、加味逍遙散(かみしょうようさん)、温経湯(うんけいとう)、五積散(ごしゃくさん)、女神散(にょしんさん)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、温清飲(うんせいいん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などの漢方がよく使用されています。

 

これらは、閉経後の免疫力の強化と老化予防を助ける効果があり、育児ストレスを感じる中年女性にとっては、健康的な治療法とも言え、率先して実施すべき対処法と言えます。

 

鍼灸治療は、閉経だけでなく、乳がんのような他の疾患が原因で発生する顔面紅潮にも効果的です。漢方薬の治療に加え、鍼灸など、さまざまな方法を行うことで、更年期症状が改善するため、積極的な治療が必要。また、特に子育てをしている祖母の場合、家族の関心や激励が心理的な安定の維持に重要です。

 

 

更年期症候群の診断基準

 

次の質問のいずれかが、日常生活に大きく支障を与えたり、ひどくなくても、5つ以上の該当する場合、積極的な管理と治療が必要となります。

①急に顔が熱くなって汗が出る

②胸がドキドキ締めつけられる感じがする

③寝られない

④意欲がなく落ち込む時がある

⑤神経が鋭く起こりやすい

⑥イライラして不安だ

⑦心身ともに疲れやすい

⑧排尿の頻度が高く尿失禁の症状がある

⑨関節痛があり、筋肉が選び痛い。

 

 

更年期障害時の育児は控えること

 

更年期障害の症状がある場合には、育児は控えることが重要です。赤ちゃんの親(自分の子)の忙しくて、毎日のように祖母が育児をしなければいけない状況では、更年期障害の症状がより強く出現することがあるからです。

 

しかしながら、孫を世話することにより、「笑顔になる=幸せを感じる」というのは紛れもない事実であり、健康に良い影響を与えるという側面も存在します。また、祖母の方から育児をしたいという要求があるかもしれません。しかし、知らず知らずのうちに更年期障害の症状が強くなることもあるため、特に生後間もなく~3か月頃の孫の育児には注意が必要です。

 

 

まとめ

 

祖母が孫の育児を行うのは上記のように、祖母の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。更年期はおおよそ40代後半~50代前半に訪れることが多く、この時期には初孫の誕生で率先して育児に携わりたいという方が多いのが実情ですが、育児と更年期が重なることで健康に対する悪影響のほか、子供の健康も懸念されます。

 

更年期の時には、集中力が欠如したり、ふと眩暈(めまい)がしたりと、子供をあやす間に事故を起こす可能性があるため、自分の親(祖母)に子の育児を任せる間は、極力側にいてみておきましょう。