「尿酸値が高い」もしくは「高尿酸血症」と診断されても、「痛風の発作がないから大丈夫」と思っていたら大間違い。

 

尿酸値を高くなったのは少なからず自分の生活習慣に原因があるわけですから、何の改善もしなければ、少しずつ尿酸値は上がっていき、ある日突然、激痛といっしょに痛風がやってきます。そうならないために、ポイントを絞った生活改善で尿酸値をコントロールしましょう。

 

関連ページ:痛風・高尿酸血症はなぜ起こり、どのような経過を辿るのか

 

 

痛風をシグナルに生活改善を

 

痛風の人は、生活習慣病になりやすい生活をしており、肥満や高血圧や高脂血症などを合併している場合が多くみられます。つまり、動脈硬化が進みやすい体質になっているため、心筋梗塞や脳血管障害をも引き起こしやすいのです。

 

実際に、痛風患者の30?40%が心電図上で軽度の心筋障害がみつかり、痛風にかかった人の死亡原因では、尿毒症のほか心臓病や脳血管障害を併発している人も多く、脳卒中や心筋梗塞で亡くなる人も少なくありません。

 

つまり、「尿酸値が高い」ことをそのままにして痛風を長く抱えていれば抱えるほど、知らず知らずのうちにほかの生活習慣病をも引き寄せ、死の危険が徐々に高くなるといえます。痛風発作が起きたら、高尿酸血症がかなり進んでいるシグナルと考えて、治療や生活改善をはじめていかねばなりません。

 

 

生活改善を心がけ尿酸値をコントロール

 

もし、痛風と診断されて、薬を飲むことが必要と医師にいわれたら、薬をきちんと飲んでいくことです。ただし、「尿酸値が高い」と診断されても、血中の尿酸値が8.5mg/dl未満で、痛風の発作を起こしたことがないような人であれば、薬物治療をせずに、食生活改善を第一にその他の生活改善を心がけることで、尿酸値をコントロールし、痛風を予防することが可能です。

 

また、今のところ尿酸値の心配はなくても、し好や生活行動を考えると、痛風になる可能性が高そうという人も、下記のような生活改善をはかり、高尿酸血症対策を行いましょう。

 

生活改善ポイント

 (1)肥満を解消する

肥満解消の基礎は食生活改善。急激な減量は逆効果なので、体格や消費活動量に合ったカロリー制限をして、バランスよく栄養をとることです。以前は、痛風の予防・改善には、プリン体を多く含む食品は食べないことが一番大切とされていましたが、最近では摂取カロリーが第一で、プリン体摂取制限はそれほど厳しくしなくても大丈夫といわれています。

とはいえ、プリン体を多く含む肉類やもつ類、レバー、小魚などは控えたほうが無難。海藻や緑黄色野菜などのアルカリ食品は尿酸の排泄を促進する働きがあるので積極的にとるとよいでしょう。偏食を避け、多品目を少量ずつ、ゆっくりと噛んで食べることが大切です。

 

(2)アルコール飲料を控える

特にビールはほかのアルコールに比べてプリン体が多いので要注意。ビールばかりにしないことです。1日の許容範囲はビールなら中びん1本、日本酒なら1合、ウイスキーならダブルで1杯。1日の飲酒量を決めて、1週間に1回は休肝日をつくります。一気のみをしないようにしましょう。

 

(3) 積極的に水分を摂取する

季節を問わず、尿量が1日2リットル以上になることが理想。少なくとも毎日2リットル以上の水分をとるように心がけましょう。暑い季節や運動中、運動後は多めに水分をとってください。水の代わりなら、日本茶、紅茶、ウーロン茶など糖分の少ないものを。

 

(4) 軽い運動を行う(有酸素運動)

ウォーキングなどの有酸素運動は尿酸値を下げ、痛風の人に多い高血圧などの合併症にも有効。通勤途中などちょっとした距離をバスやタクシーに乗らずに歩く、自転車に乗らずに駅まで歩くなど、日常生活のなかで意識的に歩くようにしましょう。

 

(5) 精神的ストレスの緩和

精神的ストレスを肉体的ストレスに変換するような行動を避け、のんびりゆっくり型のストレス解消法を工夫します。何かあったら相談できる相手をみつけたり、別のグループに何人か相談相手がいると、悩みの種類により相談相手を選べます。