尿路結石の治療法は様々ありますが、自然に排泄されることもあります。また、衝撃派による除去や外的手術による治療など、結石の大きさや状況によって使い分けられます。ここでは、尿路結石における様々な治し方をみていきましょう。(関連ページ:尿路結石の薬物療法と食事の上で気をつけること

 

 

ほとんど自然に排泄される

 

尿路結石は、場所にもよりますが、尿管が絞り出すような「ぜん動」運動をするので、小さな結石の場合は、そのほとんどが尿と一緒に自然に排出されます。このため、検査の結果によって自然拝石が期待できるときには、鎮痛薬を注射し痛みをやわらげる一方で、水分を点滴や経口からどんどん補給して尿量を多くします。さらに、尿管を拡張する薬や利尿薬を用いて、自然排石を促す薬物療法を行うこともあります。

 

しかし結石が自然に出てくるのは3〜4カ月までで、それ以上は期待できません。さらに「腎盂腎炎などの尿路感染の原因となっている」「痛みが取れず、鎮痛薬を毎日使う」といった場合には、結石の大きさにかかわらず、取り除く治療を行うことになります。

 

 

結石の除去

 

現在よく行われている治療法には、「体外衝撃波砕石術」「経皮的腎尿管砕石術」「経尿道的尿管砕石術」の3つがあります。

 

■体外衝撃波砕石術

体外衝撃波砕石術は、体の外から、結石に衝撃波(大きなエネルギーの音波)を集中的に当てて砕き、尿と一緒に排出させる方法です。機種によっては麻酔の必要がないので、外来での治療も可能です。衝撃波の発射は1分間に約100発、1回約30分間の治療で2000〜3000発くらい。結石を2〜3mmの破片になるまで砕きます。

しかし、衝撃波は脂肪や筋肉に当たっても影響はありませんが、骨には悪影響が出るので、骨のそばや陰にある結石には適用できません。また、結石が大きいと、砕いた後の大量の破片が再び尿管に詰まることもあるので、尿管内に「ステント」を入れて詰らせないようにする方法も取られます。

 

■経皮的腎尿管砕石術

経皮的腎尿管砕石術は、腎臓内の腎盂で大きくなった「サンゴ状結石」などに対して行われます。患者さんの背中側から腎臓に小さな孔をあけ、内視鏡の一種の「腎盂鏡」を挿入して、中の様子を観察しながら、結石にレーザーや超音波を直接当てて砕きます。大きな破片はその場で取り除き、小さなものは尿とともに排出させます。この方法は全身麻酔で行い、4、5日の入院が必要です。

 

■経尿道的尿管砕石術

経尿道的尿細管砕石術は、結石が骨の陰になり体外衝撃波砕石術が行えない時や、X線に写りにくい尿酸結石の除去に用いられます。尿管鏡(内視鏡の一種)を、尿道から膀胱を経由して尿管に挿入します。内視鏡で観察しながら、結石にレーザーや超音波を当てて砕きます。やはり数日間の入院が必要です。また、たいへん大きな膀胱結石ができた場合には、従来の外科手術で下腹部を切開し、取り出すこともあります。

 

 

結石ができる傾向要因

 

患者さんの約半数が、5年以内にまた結石ができてしまうともいわれます。尿路結石ができる原因についてはよくわかっていませんが、前にも述べた「動物性たんぱく質の摂取」や「20〜50歳代」「男性」といったことのほかにも、いくつか共通要因があります。

 

1つは地域性です。尿路結石の有病率が高い地方は近畿や四国などで、低い地方は岩手県以南の東北太平洋側、関東、九州などです。また、上部尿路結石も主に東京や大阪などの大都市圏、下部尿路結石は郡部に多いといった傾向がみられます。

 

さらに季節や気候との関係では、尿路結石の発生は、1年のうちでも気温が高い5〜10月に多く、降水量が多いほど有病率が高くなるといった調査結果もあります。飲み水に含まれる鉱物成分や微量成分については、結石の促進、あるいは抑制のどちらに働くか意見が分かれます。しかしある調査によれば、カルシウム含有結石については水道普及率と正の相関がみられ、「水道水を飲む地域ほどカルシウム含有結石が多い」とも考えられます。