子宮のなかの赤ちゃん用のベッド……それが「子宮内膜」という粘膜です。内膜は月経周期にともなって一定の期間は厚くなっていきますが、妊娠しなければはがれ落ち、月経血となって体外に排出されます。

 

なぜか、子宮内膜が子宮以外の場所(卵巣、腹膜、直腸、膀胱、ときには子宮から遠く離れた肺など)にでき、月経のたびにいっしょに出血するのが子宮内膜症です。

 

でも、本来の子宮内膜が膣という出口をもっているのに比べ、出口がないため、次第にその場所にたまってしまい、炎症を起こしたり、ほかの臓器とくっついたりしていきます。卵巣で古い血液がたまったものがチョコレート嚢腫です。

 

 

どんな症状が起こるの?

 

もっとも大きな特徴が強い月経痛です。月経のときには9割の人が、月経以外のときにも7割の人がおなかや腰に痛みを感じています。

 

月経サイクル4週間中、1週間以上痛む人は全体の7割にのぼっており、同時にほかにもさまざまな症状が起こり、それらの自覚症状を抱えている人は非常に多いのです。

 

 

自己チェックしてみよう

 

●はじめての月経はまわりと比べて早いほうだった

●月経痛がひどく、鎮痛剤が手放せない

●鎮痛剤を飲む量が増えている

●月経のとき以外に下腹部が痛くなる

●月経痛は徐々にひどくなっている

●レバー状の塊の出血になることがある

●ブルーベリーくらいの血の塊が出ることがある

●ナイト用ナプキンでも1時間しかもたない

●月経中は寝込むほどつらいことがある

●月経中に貧血で倒れたことがある

●月経が始まると吐き気がして食欲がなくなる

●性交中や性交後に下腹部の痛みがある

●性交で膣の奥のほうが痛い

●痛みのためにできれば性交は避けたい

●月経時または月経時以外でも腰痛があり重苦しい

●肛門の奥まで刺すような痛みがある

●月経時または月経時以外でも排便痛がある

●月経時または月経時以外でも便秘気味である

●月経時または月経時以外でも下痢気味である

●排便でいきむと下腹部が痛い

●月経時以外でもおなかが張った感じがある

●過去1年間子どもがほしくても妊娠しない

●最近、おしっこが近くなって、よくトイレに行く

●月経が始まると家事など放棄したくなるほどつらい

●おりものの量が増えてきた

●月経期間が7日以上になっている

●月経以外の出血がだらだら続く

●月経時に頭痛、肩こり、背中の痛み、足の痛みがある

 

これらの症状に当てはまる数が多ければ多いほど、子宮内膜炎の可能性があります。

 

 

何歳からおこり、何歳まで続くの?

 

10歳代後半から起こりはじめ、年齢を重ねるにつれ次第に増えてきます。そして、40歳代後半に月経がなくなる頃(閉経)を迎えると、急速に少なくなります。

 

 

どうしてそんな病気がおこるの?

 

月経のときの血液は、膣から外に出るばかりでなく、少量が卵管を逆流しておなかのなかにも入ります。このときの月経血のなかに、子宮からはがれた内膜が混ざっており、それがどこかにくっついて増えるのではないか、という説があります。

 

また、もともとおなかのなかに内膜と似たものがあり、それがなんらかの刺激を受けて増殖するのだという説もあります。環境ホルモンのダイオキシンが関係しているという説もあります。