子宮内膜症と妊娠・出産はどのような関係性があるのか、多くの女性が疑問に持っていることだと思います。そのため、ここでは出産すれば子宮内膜症が治るのか、その他不妊症に関しても解説していきたいと思います。

 

 

出産すると子宮内膜症が治るのか?

 

妊娠中は子宮内膜症が進行することはありません。妊娠、授乳期間中は月経が止まるので、1回の妊娠で10ヶ月?2年近くの間、薬を使わずに子宮内膜症の治療をしているのと同じことになります。

 

副作用の心配もなく、いわば天然の治療を受けているようなもの。また、子宮内膜症による不妊の心配もあるため、できるだけ早く妊娠に取り組んだほうが妊娠するチャンスがたくさんあるというのも事実でしょう。

 

ただ、妊娠、出産は女性にとって大きな決断です。周囲の言葉に振り回されず、病気のことも考えながら自分にとってのベストタイミングでのぞみたいものです。

 

一方、出産すれば子宮内膜症が治るというのは事実ではありません。出産の影響で月経血の排出がスムーズになるため、月経痛が軽くなる人が多いということはありますが、子宮内膜症そのものは産後、授乳を終えて月経が再開されれば、また再発する可能性は十分にあります。

 

 

子宮内膜症の人は不妊症?

 

子宮内膜症で不妊症を合併している人の割合は、およそ30?50%だといわれます。子宮内膜症と不妊との因果関係がわかっているのは、重症化して子宮や卵巣、卵管が癒着してしまい、卵子がスムーズに卵管内に取り込まれないケースです。

 

ごく初期の子宮内膜症でも不妊になる例が数多く報告されていますが、因果関係は解明されていません。逆に不妊症の女性に占める子宮内膜症患者の割合は21?47%というデータがあります。

 

最近、「将来、不妊症になるのではないか」という漠然とした不安をもつ女性が増えています。現在すでに不妊で悩んでいる人に対しては、さまざまな検査がありますが、将来の可能性については、どんなに腕のいい産婦人科医でも予測することは不可能なのです。

 

なぜなら不妊症には、実にさまざまな要因があって、「これが原因」とはっきりいえないことが多いのです。例えば、性感染症のなかで最近急増しているクラミジアも不妊の原因として注目されていますが、これは誰もがかかる可能性があります。

 

また、不妊といえば女性の側だけに原因があるように思われがちですが、原因の半分は男性側にもあるのですから、なかなか妊娠しない場合には、男女が同じように不妊の検査を受けることが大切。

 

子宮内膜症だけを不妊の原因と考えて治療を受けても、男性側の精子に問題があれば不妊症は解消されません。また、年齢が高くなるにつれ、妊娠率は低下していきます。

 

また、子宮内膜症と不妊を合併している場合、最も妊娠しやすいのは腹腔鏡下手術を行った直後です。「まだ妊娠は先」と考えているならば、それまで薬物療法でなるべくよい状態を保ち、いざ妊娠というタイミングで手術を受けるようスケジュールを計画していきましょう。

 

 

薬は子供に影響するのか?

 

子宮内膜症で薬物治療を行っている間は、月経が止まるので避妊の必要はないと思うかも知れませんが、コンドームなどホルモン薬以外の方法で避妊をする必要があります。

 

いずれの薬剤も、飲み忘れ・使用し忘れなどがあると、妊娠のリスクはさらに高まるので注意が必要です。なお、治療期間が終わると1~2ヶ月で月経が再開されますが、その後の妊娠では胎児への影響はありません。