赤ちゃんが突然、痙攣を起こしたり、ひきつけ(手足が固まる)を起こす場合、さまざまな病気が考えられます。

 

ほとんどは、痙攣・ひきつけに加え、高熱や呼吸停止、意識消失などの症状が現れるため、これらの症状が同時に発生した場合はまず病気を疑いましょう。

 

以下に、痙攣・ひきつけが生じた場合の病気の種類や、状況に応じた対処法を詳しくご説明しますので、親としてしっかり知識を修得しておきましょう。

 

 

病院に行くか決める

 

そのまま家で様子を見る

●ひどく泣いて痙攣し、手足が震える。熱は平熱。

 

診療時間内に受診を

●以前「熱性痙攣」と診断されたことがあり、ひきつけは2回目以降。
●5分以内で治まり、元気がある。

 

診療時間外でも受診を

●初めてのひきつけ。
●1日に2回以上のひきつけ。(寝てしまっても、そのまま病院へ)

 

救急車を呼んででも大至急病院へ

●平熱なのにひきつけを起こす。
●5分以上ひきつけが続く。
●痙攣に左右差がある。
●治まった後、手足がまひしている。
●治まった後、意識がもうろうとしている。

 

 

こんな病気かも

 

熱性痙攣

症状

高熱のときに起こる痙攣

かかりやすい月齢:6カ月ごろ~4才

かかりやすい季節:かぜの流行るころ

 

原因

38度以上の熱が出たとき、突然痙攣が起こるもので、2~3分間、意識がなくなって両手が突っ張った状態になります。発熱の刺激で脳の神経細胞が一度に活動することが原因。発熱のたびに痙攣を繰り返す体質の子どももいますが、後遺症はありません。

 

予防・悪化させないためのケア

初めての痙攣のときには、診療時間外でも受診したほうが安心です。2回目以降でも、痙攣が長く続いたり1日に2回以上起こるときは受診を。

 

憤怒痙攣

症状

激しく泣き、呼吸が止まって痙攣

かかりやすい月齢:3カ月~3才

 

原因

激しく泣いたと思ったら急に呼吸を止めて痙攣します。顔や唇が青くなったり手足が震えたりすることもありますが、ほとんどが1~2分で治まります。自分の思いどおりにならなかったりいやなことをされたりするときに起こしやすい痙攣です。

 

予防・悪化させないためのケア

薬による治療は必要ありませんし、後遺症も残りません。一般には、成長とともに起こらなくなります。

 

てんかん

症状

突然意識を失ったり痙攣を起こしたりする

かかりやすい月齢:6カ月以降

 

原因

脳の一部に異常が発生するもので、熱はなく、突然意識を失ったり痙攣したりします。何度も繰り返すために起こる後遺症がいちばん心配です。

 

予防・悪化させないためのケア

テレビの画面の閃光や点滅が原因で一時的な発作が起こることもあるので注意。脳に特別な異常がない場合は、薬で症状を抑えて治ることも。

 

ホームケアで出来ること

 

突然の痙攣でもあわてず、赤ちゃんの様子を観察しておくことが大事です。吐いたものが気道をふさがないよう顔を横に向けます。刺激を与えないようにそっと。

 

●吐きそうなときは

吐きそうな気配があるときは、吐いたものがのどにつまらないように顔を横に向けて寝かせます。

服のえりもとを緩めたり首の後ろにたたんだタオルを入れて顔を横に向けるなど、すばやく慎重に、気道を確保します。

体を揺さぶって刺激を与えないこと。吐いたときは汚れたものをすぐに取りのぞき、次の吐き気を誘発させないようにしましょう。痙攣が治まり、吐き気がある程度落ち着いてから受診しましょう。

 

●痙攣が始まったら

熱があってひきつけを起こしたときは、ほとんどが心配のない熱性痙攣で、5分以内に治まるものですから、あわてないで。

受診のときに参考になるので、痙攣の時間を計っておきましょう。また、痙攣が左右対称かどうか、治まったときに意識障害やまひがないかの観察も冷静に行いましょう。

刺激を与えるのはよくないので、大声で名前を呼んだり体を揺さぶったりしてはいけません。

 

●痙攣が治まったら

痙攣が治まり、赤ちゃんが落ち着いたら病院に連れて行きます。夜間なら救急車を呼んでもいいでしょう。

症状が深刻なときは時間が経つにつれて後遺症の危険性も高くなるので、ためらわずに119番に連絡を。救急車が近くまで来たとき、他に人がいれば外に出て誘導してもいいでしょう。

もし赤ちゃんが意識を失っていてもそのままそっと連れて行くこと。病院では医師に、発熱や嘔吐の有無、痙攣の時間や様子などを正確に伝えます。

 

●ママがあわてて赤ちゃんを刺激しないで

急なひきつけにびっくりして、大声をかけたり赤ちゃんの体を揺すったりして刺激を与えてはいけません。

痙攣が長引くことがあります。痙攣している最中に抱き上げて病院に連れて行くのも、危険なのでやめましょう。安静にさせて治まるのを待ちます。

受診のときの参考になるので、痙攣の時間や、痙攣が左右対称か、目はどちらを向いているかなどの観察を忘れずに。

また、舌をかまないようにと割りばしやハンカチを口にはさんだりすることも厳禁です。

 

まとめ

 

赤ちゃんが痙攣・ひきつけを起こすと親としてはビックリして心配になりますが、赤ちゃんの痙攣・ひきつけの多くは発熱や気分が原因で、おおよそ2~3分くらいで収まるため、特に問題にはなりません。

 

しかしながら、てんかんのように後遺症に注意しなければいけない病気や、そのほか脳に何かしらの異常がある場合など、軽視すべきではありません。

 

それゆえ、頻繁に起こるようなら迷わず病院へ受診してください。痙攣・ひきつけの多くは脳神経の異常が考えられますが、赤ちゃんの場合は小児科へ受診しましょう。