ひとえに腰痛といっても、その原因は多岐に渡り、意外なことが原因となっていることもあります。 特に普段の姿勢が腰痛を引き起こしていることが多く、中でも女性は姿勢を改善させることで、腰痛のない生活を送ることも可能です。

 

普段の姿勢で、どのような状態が腰痛を引き起こしているのか、その原因と改善法について以下で詳しくご説明しますので、腰痛持ちの方はしっかり学び、実践していってください。

 

 

合わない靴が腰痛を引き起こす

 

自分の足に合わない靴によって起こる障害はたくさんあります。外反拇趾や、O脚、X脚などはよく知られていますが、実は、もっとも典型的な障害は腰痛です。足の各部分は、腰椎などから枝分かれする神経につながっているので、合わない靴をはいて足を痛めると、その部分を支配する神経の根元にも痛みを感じるからです。

 

特にハイヒールは、履いて立ったときにつま先立ちの状態になるため、骨盤が前傾し、腹部を前に突き出す姿勢になって腰椎の前方への湾曲が強まります。これが腰痛を引き起こす原因になるのです。また、この姿勢を避けようとして膝を曲げてバランスをとると、上半身が猫背になってしまうので、どちらにしても背骨には相当なストレスがかかります。

 

ハイヒールは、女性の足をきれいにみせてくれますが、長時間履くのはよくありません。靴も服と同じようにTPOに応じてはき替える必要があるのです。

 

靴選びのポイント

  • 爪先で立ってもかかとがずれないこと。
  • 靴のなかで指が動くこと。
  • 親指がまっすぐ伸びているか。
  • 幅がぴったりあっている。
  • 両足ともフィットしている。

 

 

立っている時の姿勢に近づけることが理想

 

座ることは腰にとって、立つことよりもはるかに大きな負担となっています。お勤めしている人の中には、起きている時間の大半を座った姿勢で過ごしているという人も少なくないでしょう。

 

人の背骨は、頸椎が前湾、胸椎が後湾、腰椎が前湾してS字状のカーブを描いています。このS字が保たれていない状態が、腰椎に負担がかかる姿勢、つまりは腰痛を招く姿勢と言えます。立っているときと同じように、背骨のS字ラインを維持して座ることが理想的です。

 

背もたれやクッションで調整を

座った姿勢の大部分を左右するのは「椅子」です。体に合った椅子を選ぶことは言うまでもありませんが、オフィスに自分専用の椅子を持ち込むのも無理なこと。背もたれの角度を調節したり、クッションを背中や腰に当てるなど、できるだけS字ラインを意識して座ることを心がけましょう。

 

 座り方を上手に、原則は「楽だと感じる姿勢」

いくら良い姿勢でも、同じ姿勢を続けていれば疲れます。人間工学や整形外科の専門家、家具・シートメーカーが参加する「座研究会」では「その時、楽だと感じる姿勢」をとればよいと提唱しています。同一姿勢を長くとることは、慢性腰痛の原因につながります。血液の循環が悪くなるほか、椎間板や関節の中に出入りしている体液の代謝も低下するためです。

疲れたら、その時々に姿勢を変えましょう。椅子によっては、座面の高さ、背もたれの角度、背もたれ、座面の(バネの)硬さなどを調節できるものもあります。椅子の機能を上手に利用し、自分の体に合わせて調節しましょう。

 

パソコン作業は集中して、スパッと休憩

人間は座っていて疲れると無意識のうちにちょこちょこ姿勢を変えます。しかし、パソコンを使うVDT作業(画面操作)では、どうしても一定の姿勢に固定される時間が多くなります。作業後にどっと疲労を感じるのはこのためです。

ただし、姿勢を変えながらの作業は、疲れは散らせますが、ダラダラと作業を続けることになり、能率が下がりがち。また目への悪影響もあるので、VDT作業では、しばらく作業に集中し、そのあとスパッと休憩を取って、はっきり姿勢を変えた方が良いようです。

 

 

柔らかすぎても硬すぎても腰痛のもとに

 

寝ている間に腰が痛くならないために、寝具選びは重要なポイントです。布団やマットレスは、腰が自然に沈み、横向きに寝たときに背骨が一直線になるくらいの硬さが適当です。

 

柔らかすぎても、硬すぎても背中や腰の筋肉が緊張し、腰の反りも強くなるため腰痛を招くことになります。また柔らかすぎる布団では、寝返りをうつにも腰に負担がかかります。寝具を選ぶときは、実際に寝てみることをおすすめします。

 

 

冷えは腰痛のもと

 

体が冷えると、血行が悪くなって筋肉も収縮するので腰痛がおきやすくなります。特に女性の場合は皮下脂肪が多いので、いったん冷えると体が温まるまでに時間がかかります。体が冷えないように、ストールや上着などを一枚用意しておき、寒いと思ったら羽織ると良いでしょう。スカーフなど薄手のものでも、あるとないでは随分ちがいます。

 

体が冷えてしまったらすぐに温めましょう。簡単で効果的な方法としては入浴がおすすめです。シャワーだけですませず、湯船につかることで、体を芯から温めることができます。また半身浴は、体を内側から温め、筋肉もほぐれるのでより効果的です。ぬるめのお湯にのんびりつかりましょう。

 

血行を促す半身浴で体を芯から温めよう

ぬるめのお湯に20~30分間、みぞおちまでつかる「半身浴」が注目されています。心臓に負担がかかりにくく、体をしんから温めて血行を促すため、冷え性や腰痛の人には特に効果的です。

通常、日本人が好む湯温は42度前後。「熱いお湯に肩までつからないとお風呂に入った気がしない」というのが一般的なイメージです。でも、全身浴は静水圧で心臓に負担がかかり、立ったまま肩までお湯につかった場合、腹部を約3センチも細くするほど。

 

下半身の血液が一斉に心臓に戻り、空気中にいる時と比べて、心臓の血液量は一時的に1.5倍になるといいます。また、42度以上の高温浴では交感神経が刺激され血圧が上がります。これに対し、38~40度では副交感神経が優位になって血圧は下がり、鎮静効果があるのです。長時間入ると直腸などの深部体温があがり、保温効果も増加します。