赤ちゃんや子供が病気になると、親としては一刻も早く治してあげたいと考えるものです。赤ちゃんや子供は大人よりも免疫機能・自然回復力が低いために、軽度な病気でも時として重篤化することも珍しくはありません。そのため、軽度な場合でも病院(小児科)へ受診されることを強くおすすめします。

 

ただ、どの病院を選べばよいのか、どの先生がよいのかなど、かかる病院の選択肢が多い場合には特に悩んでしまうはず。赤ちゃん・子供が重症の場合には、さらに悩んでしまうことでしょう。そこで今回は、よい病院(小児科)の選び方と、しっかりと診察してもらうための準備について詳しくお話しします。

 

 

小児科の先生とのつきあい方

 

小児科の先生とどんなおつきあいをされていますか? 聞きたいこと、伝えたいことなどちゃんと言い合える関係を作れていますか?先生の言われたこと、納得していますか?

 

患者さんと小児科の先生や看護師さんなどとのお付き合いも、日常生活の中の関係のひとつです。確かに、小児科の先生の方が医学的な知識ははるかにおかあさんよりも上かもしれません。

 

でも、子どものことを一番わかっておられるのは、日頃お子さんの世話をされているお父さん、お母さんなんです。なので、「こんなこと聞いて良いの?」「何度も同じことを聞いていやがられないか?」と考えずに、何でも聞いてください。

 

小児科というのは、その日(厳密に言うと時間帯)によって、患者さんでごったがえしているときから、閑散としているときまで様々です。忙しくてなかなか時間のとれない時もありますから、質問したことに全てその日のうちに解決できる・・・という訳にはいかないかもしれません。

 

こどもさんの病状について急いで聞きたいこと(熱がなかなか下がらない、元気がないなど)は、どんな場合でも聞かれて答えない小児科医はいないと思います。でも、急がないこと(おむつがとれない、おねしょがなおらないなど)は、時間的に余裕をもって質問されたらきっとお母さんの不安を取りのぞいてくれるように、質問に答えてもらえると思いますよ。

 

 

上手な小児科の先生の見分け方

 

どんな基準でかかりつけの小児科の先生を選んでいますか?

  • 近所に住んでいる先輩ママたちの評判。
  • 受診してみたときの病院の混み具合、待ち時間の長さ。
  • 家から近い、駐車場が広いなど。
  • 両親とも働いているので、毎日夜診をしていること。
  • 受診したときに薬が良く効いて、治りが早かった。
  • こどもが小児科の先生のことを好きで、その先生だと泣かない。
  • 診察時に先生と話をしてみて、「聞きやすい」と感じたから。

 

このように、人によって病院・先生の決め方はさまざまです。ただし、これだけでは不十分。特に、病院が近いからという理由だけで選んでいる方は要注意です。重症時には致し方ありませんが、治療が先決ですので、正確に診察してくれて、スムーズに治療してくれるところを選ぶようにしましょう。

 

間違えない小児科の先生の見分け方

●病院の混み具合、待ち時間の長さについて

だいたいどの病院でも午前中の診察時間は午前9時から12時までです。しかし、患者さんは均等に受診されることは少なく、午前11時以降に約半数の患者さんが受診されています。なぜこの時間帯に集中するかというと、「家事が一段落してから」、「子どもが朝方になってから寝付いた」、などが影響しているのです。

このため、この時間帯に受診されると、混んでいる、待ち時間が長い、話をゆっくり聞いてもらえない、などの不満を持ってしまいがちです。そんなときは、午前10時半までに受診してみてください。そうすると普段よりもゆっくりと先生に話を聞いてもらえますし、待ち時間も短く済みます。外来を受診する時間を少し変えてみることで、良い先生と巡り会えるきっかけをつかむことができるかもしれませんよ。

ただし、病院によっては午前の開院まもなくが混むところも少なくありません。周りに幼稚園や保育園がある病院では特に、開院まもなくの来患数が多くなりますので、このあたりは見極めや下調べが重要となります。

 

●受診したときに薬が良く効いて、治りが早かった

こどもの病気とはだいたいがウイルス性です。このため、多くは自然に治っていき、薬は対症療法です。病院を受診した時期がちょうど治りかけている時期に一致したということもあります。 飲み薬に熱を下げる作用のある薬が含まれていることもあります。薬の内容は先生によく確認して、納得のいく処方をしてもらいましょう。

 

小児科専門の開業医の見分け方

総合病院ならば、「小児科」もしくは「小児内科」と書いているところへいけば間違いありません。でも、開業医さんの場合にはどうやって見分ければよいのでしょう?

「○○小児科」「○○こどもクリニック」など、一目で小児科が専門とわかる場合もあります。「○○医院」「○○内科」という場合は、看板をよく見ると「小児科・内科」などと書いてあります。こういう場合、最初に「小児科」と書いている場合が、小児科の専門の先生であることが多いので、参考にして下さいね。

 

質問にしっかり答えてくれるところが◎

外来の忙しさにもよりますが、以下のような質問にきちんと答え、対応してくれる小児科の先生が理想的です。

  •  薬の副作用が心配なのです
  • 他に検査をしてもらえませんか
  • 今の治療法以外の方法はありませんか
  • 他の先生の話を聞いてみたいのです

 

これはいわゆる、「否定」になりますので、多くの先生が嫌がる質問です。プライドの高い先生も少なくはありませんので、我を抑え、子供のために治療してくれる先生が”よい先生”と言えるのではないでしょうか。

 

セカンドオピニオンについて

セカンドオピニオンとは…診断や治療方針についての主治医以外の医師の意見納得して治療を受けるために必要なことかもしれないです。どんなケースで、セカンドオピニオンを必要とされているのでしょうか?

  • がんや慢性疾患など、一般的に治りにくい、治療法の選択肢がいくつかある。
  • 発症頻度が低い病気の時は、専門医の意見を聞きたい。
  • 主治医の診断や治療方針に納得がいかない場合。

 

セカンドオピニオンを必要とした時に、 現在の主治医に理由をきちんと伝えて、医療情報(経過・検査結果など)を提供してもらう、これが一番重要なポイントです。なぜなら「新しい病院で一から同じような検査を行う必要が出てくる」、
「前医での治療内容がわからないと、同じような治療になる」からです。

 

特に慢性的な病気を患っている場合には、同じ治療法では改善がみられないことが多々ありますので、セカンドオピニオンは非常に大切です。セカンドオピニオンを求める場合、口頭だけではしっかりと伝わらず、治療が難航するケースもありますので、必ず医療情報を提供してもらってください。

 

 

受診時に準備しておきたいこと

 

いざ小児科の先生の前にすると、聞きたいことも聞けないことってありませんか?また、診察室を出た後に、「聞き忘れたことがあった」と思うことはありませんか?このような思いをしないために、小児科医を受診する時に準備しておいた方がよいことをお伝えしたいと思います。

 

受診するときに持っていくもの

  • 母子手帳
  • 乳幼児医療証
  • 体温など症状のメモ
  • 常用薬

 

症状ごとのポイント

以下のようなことを目安にして、受診前にメモを取っておくと便利だと思います。

≪発熱≫
● いつから ● 受診時までの最高体温とその時間 ● 解熱剤の使用の有無

≪せき・ゼイゼイ≫
● いつから ● 湿った咳か、乾いた咳か ● 夜眠れているか ● 咳き込み嘔吐の有無

≪下痢≫
● いつから ● 1日の下痢の回数 ● 柔らかい便か、水っぽい便か ● 便の色

≪嘔吐≫
● いつから ● 嘔吐の回数 ● どんなものを吐いているか ● 咳による嘔吐か

≪お腹が痛い≫
● いつから ● 痛みの間隔 ● 機嫌・食欲の状態 ● 下痢や発熱を伴うか

≪けいれん≫
● いつから ● 熱はあるか ● 目の位置 ● 手足の様子

 

それ以外に、伝えておくとよいこと

【初めて病院・初めてのドクターにかかるとき】

  • アレルギー歴(薬、食物など、今までに診断されたアレルギー全て)
  • 出産時の異常がある場合(出生体重や週数、入院時の様子などわかる範囲で)
  • 過去の入院歴や手術歴(病名や入院したときの年齢など)
  • 遺伝性の病気がある場合
【どんなときでも】

  • 慢性的に通院していれば、その病気の状態や投薬内容など
  • 通っている保育園、幼稚園、小・中学校で流行っている病気
  • 流行性の病気(はしかやみずぼうそう、インフルエンザなど)の人との接触の有無

 
 

まとめ

 

赤ちゃんや子供は大人よりも、免疫力・自然回復力が低いため、かかりつけ医の存在はとても重要です。重篤時(緊急時)には、最寄りの大きな病院に行くことになりますが、軽度の場合であれば、かかりつけ医が第一選択となります。

 

よい病院(小児科医)を見つける方法としては、我を抑え(プライドを二の次とし)、子供の治療を最優先してくれる先生が「よい先生」と言えます。その条件としては、「話しをよく聞いてくれる」、「治療法を提案してくれる」、「専門の先生を紹介してくれる」などがあります。

 

時間帯によっては来患数が多く、1人に割ける時間が短くなることで、医師としても本意ではありませんが、時間をかけて診察することができません。その点についてはしっかりと考慮して頂くとともに、可能なら来患数の少ない時間帯を選んで受診してください。これは、よい先生選びの最低条件になりえます。