1歳未満の赤ちゃんや2歳までの幼児が、急に高熱をきたし全身に赤い発疹が出た場合には、「はしか」と呼ばれる病気が考えれます。

 

「はしか」は2歳未満の赤ちゃん・幼児の多くが経験する身近な病気であるものの、重症化することも少なくないため、しっかりとした知識を持って対処していかなければいけません。

 

 

高熱が出て全身に赤い発疹が。重い合併症が現れることも

 

症状 : 発熱、せき、鼻水、発疹、目の充血

 

麻疹ウイルスが、くしゃみやせきを通して鼻やのどの粘膜についてうつります。潜伏期間は10〜12日くらいで、その後、38度前後の発熱とともに、せきやくしゃみ、鼻水といったかぜに似た症状が現れます。

 

その後、目が充血したり、口の中に発疹ができたり、皮膚に赤い発疹が出て全身に広がるなどの症状が現れます。

 

気をつけたいのが合併症で、麻疹ウイルスによる肺炎、気管支炎、中耳炎(ちゅうじえん)などが起きる心配があります。特に、ほかの病原菌が感染して細菌性肺炎になると重症になります。

 

また、非常にまれですが、ウイルスが脳に侵入して麻疹脳炎を併発すると、けいれんや意識障害を起こし、治ってもまひや知的障害などの後遺症を残す場合があります。

 

時には命にかかわることもあるので、注意が必要です。さらに、完治して4〜5年後に亜急性硬化性全脳炎(あきゅうせいこうかせいぜんのうえん)を起こすことも。これは、知能の低下、けいれん、意識障害などの症状が徐々に出てくる病気です。

 

 

始まりは、かぜに似た症状

 

かかり始めの2〜3日は38度前後の発熱、せき、鼻水、目やになど、かぜに似た症状が現れます。

 

3〜4日目になると、それまでのかぜのような症状が一変し、目が充血し、ほおの内側の粘膜に小さな口内炎のような白っぽいプツプツが数個から数十個現れます。

 

これはコプリック斑と呼ばれるはしか特有の症状で、はしかの早期発見に役だちます。

 

 

再度の高熱とともに全身に赤い発疹が現れる

 

3〜4日続いた熱はいったん下がりかけ、その後半日から1日後に再び上がり始めます。このころから、小さな赤い発疹が耳の後ろあたりから出始め、胸、おなか、背中から手足の先へと出て、3〜4日もすると全身に広がります。

 

しだいに隣り合った発疹どうしがくっついて大小さまざまな形になり、皮膚がまだらになったように見えてきます。

 

その間も高熱が続き、顔がはれぼったくなったり、口の中がただれたり、目の充血や目やに、下痢などの症状が見られることもあります。せきも激しく、赤ちゃんはぐったりします。

 

いったん熱が下がり、再び高熱が出るのとほぼ同時に、赤く円形に盛り上がった発疹が全身に現れます。

 

発病後7~10日たつと熱は下がり、食欲が出て少しは元気になりますが、完全に体力が回復するのは熱が下がって2週間くらいたってから。赤い発疹は茶色くなり、1ヶ月ほどで消えていきます。

 

 

熱が下がり発疹が消えるまでは安静第一に

 

麻疹ウイルスに有効な薬はなく、症状に応じた治療が中心になります。中耳炎や肺炎など、二次的に起きる細菌感染の予防のため、抗生物質も処方されるので、医師の指示どおりに飲ませてください。

 

熱が高かったり、全身症状が悪いときは入院する場合もあります。

 

熱が下がり発疹が薄くなるまでは、家の中で安静に。高熱が続くので、脱水症状を起こさないためにも水分をたっぷり与え、温めすぎや着せすぎに注意して熱を発散させるようにします。

 

入浴は熱が下がって3〜4日たってからにしましょう。

 

 

1才になったら予防接種を

 

はしかは感染力が強い病気なので、一度発症した赤ちゃんでも再発することがあります。それゆえ、1才になったら必ず予防接種を受けましょう。

 

まだ予防接種を受けないうちに、はしかにかかった子どもに接触した場合は、1才未満の赤ちゃんなら接触後6日以内にガンマグロブリンを注射することで、1才以上なら接触後72時間以内に予防接種を受けることで発病を予防したり、軽くすませることができます。すぐに医師に相談してください。