赤ちゃん・子供がベッドから転落したり、歩行可能になると何かにつまずいて転んだりすることがあるでしょう。

 

大人であれば生体の防御反応により、とっさに手でかばい、頭や体を守りますが、赤ちゃん・子供はまだ防御反応が乏しいため、頭や体を強く打つこともしばしば。

 

また、赤ちゃんはバランス感覚が十分に発達していない上、体に比べて頭が大きくて重いため、転びやすくなっています。

 

月齢が低いころにはベビーベッドやベビーカーからの転落、行動範囲が広がるにつれて、いすの上から、階段、ベランダの柵を越えて……と、どんどん危険度が高くなっていくため、事故が起きないよう注意するとともに、頭を強く打つなどして、何か異常がみられる場合には迅速に対応する必要があります。

 

 

おうちの中のコレが危険!!

 

●「高いところ」

階段、玄関のたたき、ベビーカー、自転車の補助いす、ベランダ、出窓、ソファ、ベビーベッド、ブランコ、すべり台など、高いところからの転落事故があとを絶ちません。はいはいができるようになったら、階段の上がり口、下り口にゲートをつけましょう。

 

また、ベビーカーや自転車の補助いすに子どもを乗せたままその場を離れ、赤ちゃんが身を乗り出して頭から転倒する事故も。

 

赤ちゃんの安全を守るため、ベビーカーに乗せたら必ずシートベルトをするとともに、買い物のときなどは赤ちゃんから目を離さないようにしてください。

 

ベランダにエアコンの室外機やビールケース、古新聞の束などを置いておくと、赤ちゃんはよじ登ってベランダから乗り出して外を見たがります。

 

窓のすぐ下にソ ファやベッドを置いていると、上って窓から身を乗り出し、転落することもあります。赤ちゃんがつかまり立ちをするようになったらそろそろベビーベッドは卒 業し、ふとんに切り替えたほうがよいでしょう。

 

●「すべりやすいところ」

お風呂場の床、キッチンや洗面所の水はね、すべり止めがついていない玄関・台所のマット、ワックスをかけたばかりの床などは危険ゾーン。すべりにく い浴室用タイルや、マットのすべり止め用シートなどが市販されていますので、利用してみては。

 

また、床にこぼれた水はねは、すぐにふくようにしましょう。 床の上に新聞紙やビニール袋、電気コードが出しっぱなしになっていると、足にひっかけたり、つまずいたりと転ぶ原因になります。小まめに片づけてくださ い。

 

また、歩き始めた赤ちゃんに靴下やスリッパをはかせたり、すそをひきずるような長めのズボンを着せるのも、すべる危険が大きいのでNG です。

 

赤ちゃんがおはしや歯ブラシ、棒つきキャンデーなどを口に入れているときは、絶対に目を離さないで。くわえたまま歩き回って転倒すると危険です。

 

●「段差のあるところ」

赤ちゃんはわずかの段差でもつまずいて転んでしまいます。お風呂や玄関、部屋からベランダへの段差、敷居などには要注意。敷居の段差にステップ板をつけたり、階段にすべり止めテープをはったりして事故予防を。

 

ま た、床にじゅうたんやマットを敷く場合、部屋の一部にだけ敷くと、じゅうたんやマットとともにすべったり、はじにつまずいて転びやすくなります。

 

敷くなら 部屋の全面に。キッチンの流し台の下などに敷いてあるマットは、赤ちゃんが小さいうちは、できれば取りはずしておいたほうがよいでしょう。

 

 

こんなときはすぐ病院へ

 

●ぐったりしている

●意識がない

●ぼーっとして反応が鈍い

●すぐ眠りそうになる

●けいれんしている

●嘔吐が続く

●打ったところにさわると火がついたように泣いて痛がる

●血尿が出た

 

まずココをCHECK!!

●大声で泣いているか。

●意識はあるか。

●嘔吐やけいれんはないか。

●打ったところをいつもどおりに動かせるか。

●けがはないか、出血していないか。

●傷口に異物が残っていないか。

 

 

部位別にみる転倒・転落時の対処法

 

■頭を打った

すぐに大声で泣けばひと安心。けがをしていないか、頭のすみずみをチェックします。打った部分が赤くなっていたり、こぶができていたら、冷たいぬれタオル で冷やします。

 

打った直後にワーッと大声で泣いたり、こぶができている程度でその後ケロッとしているようならまず心配はありませんが、何日かたってから症 状が出てくることもありますので、頭を打った日は入浴を控え、2~3日は様子を見たほうが安全です。

 

■胸やおなかを打った

触れてみてひどく痛がるところがあるか調べます。まず、服をゆるめて安静にします。その後、からだをさわってみてひどく痛がるところがあるかを調べます。

 

大泣きしていてもしばらくしたら落ち着いて、これといって痛がるところがなければまず大丈夫。当日は入浴を控え安静に過ごします。

 

ただし、しばらくして黒っぽい便が出たり、尿に血が混じっていたりしたら、内臓に異常がある可能性も。2~3日はしっかり様子を観察し、おかしいなと思ったらすぐに病院へ。

 

■腕や足をぶつけた

いつもどおりに動かせるかどうかを観察します。打ったところをよく見て、赤くなっている程度なら冷たいぬれタオルをあてて冷やします。

 

打ったところにさわると火がついたように泣き叫ぶ場合は、骨折している可能性も。赤ちゃんがいやがらなければ雑誌や新聞、ものさしなど、手近にあるものを添え木にして患部にあてがい、包帯やタオルを巻いて固定して病院へ。

 

ただし、痛がるのを無理に固定しようとすると症状を悪化させることも。くれぐれも無理しないでください。

 

一方、腫れがひどかったり、大きなあざになったり、熱を持っているときなどは、骨にひびが入っていることも考えられます。冷やしながら病院へ。たとえ動かすことができても油断は禁物です。きちんと診察を受けておきましょう。

 

■顔をぶつけた

2~3日は様子の観察を鼻や口から出血していないか確認します。うちみだけなら、冷たいぬれタオルで冷やします。軽いすり傷なら、止血して消毒し、2~3日様子を見ます。

 

 

まとめ

 

赤ちゃんや子供は大人より転倒・転落することが多く、「またか!」と慣れてくる親もいるでしょう。しかしながら、時として頭を強く打つことで脳内出血や場合によっては後遺症が残る場合もあります。

 

また、腹部や背中を強く打った場合でも、あたりどころが悪ければ骨が折れ、折れた骨が内臓を破損または圧迫することもあります。それゆえ、まずは転倒・転落防止に努めるのが第一です。

 

防止策を講じても、特に歩けるようになったばかりの赤ちゃんの転倒・転落は避けられないでしょう。転倒・転落した際には、数日間しっかり観察し、目に見える変化がなくても、いつもと何か「おかしい」と違和感を感じれば、迷わず病院へ受診してください。