生後1〜2カ月ころの赤ちゃんは、呼吸をするたびにゼーゼー、ヒューヒューという音をさせることがあります。このような症状からすぐに思い浮かぶのは、喘息です。

 

しかし、これは赤ちゃんののどが未発達なために起こるもので、1才くらいまでのあいだに消えていきます。このような成長の過程で起こる喘息のような症状は、生理的なもので、いわゆる喘息(気管支ぜんそく)とは違うものです。

 

いつも通り母乳を飲んで、機嫌がよく、息苦しそうな様子がなければ、心配はありませんが、元気がない、息苦しそうにしていれば治療が必要なこともあります。また、肺炎など重い病気にかかっていることも考えられるため、健康のためにも1週間以上続く場合は迷わず病院へ受診してください。

 

 

喘息はダニやほこりなどのアレルギー反応で起こる

 

喘息は、ヒューヒュー、ゼロゼロという音とともに、苦しそうな呼吸をします。熱はでません。軽症なら、吸うことは通常通りにできるのですが、吐くときに苦しそうな様子をみせます。

 

重症になると、吸うときも吐くときも苦しく、赤ちゃんの場合には、泣くことも、母乳を飲むこともままならなくなります。昼間よりも夜間、それも明け方に症状が強くなるといわれています。

 

原因の多くはアレルギー反応です。ダニ・ほこり・たばこの煙など、アレルギーの原因になるものを吸い込むと、身体の防御システムが必要以上に反応して、気管支の筋肉が収縮して気道が細くなり、たんがたくさん分泌されて、空気の出入りがしにくくなって起こります。

 

 

喘息に似た症状の細気管支炎や肺炎に要注意

 

喘息は一度起こすと、くり返すことが多い傾向にあります。症状のあるときに医師の診察を受け、主治医を決めておくと安心です。原因についても、医師によく説明を受け、効果的な予防対策をたてておくようにします。

 

また、喘息の発作から呼吸困難になり、顔やつめの色が青くなった場合は大変危険です。急いで受診してください。

 

その他、喘息に似た症状がある心配な病気には、細気管支炎や肺炎などがあります。熱がある場合などには、これらの病気の恐れがありますので、すぐに病院へ受診してください。

 

 

呼吸をしやすい姿勢を保ち、安心させてあげることも大切

 

ゼーゼー、ヒューヒューいって呼吸が苦しそうなときは、衣類のボタンをはずし、オムツをゆるめてあげましょう。赤ちゃんのからだを立てて抱くと、呼吸が楽になります。

 

寝かせるときは、背中にクッションをあてるなど、上半身をおこした姿勢に保ち、呼吸をしやすい状態にします。部屋の湿度を高く保つことも大事です。

 

加湿器がない場合は、ぬらしたバスタオルを部屋にかけるだけでも、乾燥を防ぐことができます。飲める場合には、水や湯冷ましを与えると、たんがきれやすくなります。赤ちゃんの様子をみながら、少しずつ飲ませてください。

 

また、このような症状がでたときは、赤ちゃんはとても不安になりますので、声をかけ、背中をなでて、落ち着かせてあげましょう。

 

 

赤ちゃんの突然の呼吸困難は、のどにつまらせていないか確認を

 

 

今まで元気にしていた赤ちゃんが、突然ゼーゼー、ヒューヒューいって呼吸困難になったときは、のどに何かをつまらせている可能性もあります。ボタンや硬貨、ヘアピンなど、まわりに赤ちゃんが飲み込みそうなものがないか確認してください。

 

もしも、のどに異物をつまらせて、呼吸をしていない場合は、緊急事態です。すぐに救急車を呼ぶのと同時に、異物を吐き出させます。

 

吐き出させ方は、前腕に赤ちゃんをうつぶせに寝かせ、手で首とあごを支えるようにします。そして、あごをやや上にむけ気道をまっすぐに保ち、頭を胸より低くして、肩甲骨のあいだを手のひらで4〜5回叩きます。

 

なんとか呼吸をしている場合は、たたいたりすると異物が落ちて、完全に気道をふさいでしまう恐れがあるので、なるべく動かさないようにして、すぐ病院へ行きます。

 

 

さいごに

 

生後0か月~12か月までの赤ちゃん(乳児)の喘息の発症率は意外に高く、また肺炎の発症率も極めて低いわけではありません。

 

多くは自然発生するものではなく、ダニやほこりなど外的な刺激によって起こるため、部屋を常に綺麗に保つことが予防のポイントです。また、車の通りが多い場所に連れて行かないなどの工夫も大切です。

 

ほとんどは軽症で済み、時間の経過とともに自然に改善されていきますが、肺炎などの重篤化しやすい病気の可能性もありますので、ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音が1週間以上続く場合には、迷わず病院へ受診してください。