人間は大脳のわずかな部分しか使っていないといわれていますが、その大脳でも、あまり使い過ぎるとショートしてしまいます。その寸前の状態がいわれなき焦り。

 

何かに追いかけられているようで、落ち着かず、いらいらしていませんか。休養そのものも苦痛になるほどの焦りの正体は内部に鬱積した疲労。自分ひとりで抱え込まないで肩代わりしてくれる何かをみつけましょう。

 

 

原因が分かる焦りは優先順位で処理

 

焦りやイライラの原因には2つあります。

 

ひとつは、本当にさまざまな仕事や問題が重なり合い、どんなにがんばっても処理しきれないほど抱え込んだ場合です。

 

もうひとつは原因がはっきりしていない漠とした焦りです。

 

前者の場合には、自分の行動を整理したり、振り分けたりすることによってある程度は解決できるものです。人間の一生は限りがあり、1日24時間のなかでもやれることには限りがあります。

 

この限られた時間のなかで、自分でできることはどれくらいあるのか、時間の使い方を見直してみましょう。いかに多くの仕事や問題があっても、それがすべて同じように重要なことではないはずです。

 

優先順位をつけ、順番に整理していくと、案外、スムーズに処理できたりもします。自分でできないこと、時間的に間に合わないものなどを振り分け、仲間や友人、専門家の手を借りるなどして解決しましょう。

 

きちんと整理すれば、漠然と重くのしかかっていた仕事がずっと軽く見えるようになってきます。

 

 

漠然とした焦りは長期作戦で解消を

 

何も焦る原因が見当たらないのに、何かに追われるようにイライラした焦りを感じるときがあります。焦燥感とともに、肩こりや背中のはり、偏頭痛、睡眠がよくとれない、などのシグナルを併せ持つことが少なくありません。

 

こうしたシグナルは、忙しさの最中に出てくるというよりも、忙しさのなかでため込んだ疲労や緊張から少し解消されたときに出てきます。

 

内部の鬱積した疲労が表面化してきたときのシグナルで、むしろ生理的なものであるということができます。このときに休養しないで無理すると、あるところから急激に仕事の能率が落ちてきます。

 

それは、いわば過剰なストレスによって脳細胞の回路がショートし、スパークしている状態。電気を使い過ぎるとブレーカーが下りて電流を遮断するように、頭もまた、使い過ぎると思考回路が遮断されてしまい、考えようにも考えが及ばなくなってしまいます。

 

 

仕事で使う”左脳”を休ませることが大切

 

こうしたときには、当然、休養することが何よりですが、焦燥感が強いときにはその休養そのものが苦痛になってきます。でも、そこでジタバタして仕事をすることはやめましょう。

 

1日、完全な休養をとってください。その休養の日にリラックスできるようならば、まだ傷は浅いといえます。しかし、もしリラックスできずに焦燥感をかえって高めるようならば、早急に対策を講じるべき。

 

もうあせっても解決にならないことを認識し、しっかりと腹をくくって、半年間くらいのスパンで対策をたてましょう。

 

長期作戦で段階的に休養を身につけていきます。たとえどんなに忙しくても日曜日だけは家でゆっくりする、曜日を決めて1週間に2~3日だけは早めに帰宅する、などの工夫が大事です。

 

せっかく仕事から離れても、ふと気がつくと仕事のことを考えているということがあります。それでは休んだことになりません。何もしないでいることがかならずしも脳の休養になっていない典型的な例です。

 

そんなときには、何もしないのではなく、仕事のときに使う脳のほかの部分を働かせ、強制的に仕事用の脳を休ませてしまいましょう。

 

多くの場合、仕事で使うのは左脳です。そこで反対側の右脳を使うことにより、左脳を休ませる方法をとります。右脳は芸術的なことや創造性をつかさどります。

 

したがって、音楽を聞いたり、絵を描いたり、陶芸、書道、料理をつくるなど、自分の好きなことを見つけて積極的に行います。ストレッチやヨーガ、太極拳などで筋肉の緊張をほぐすことも役立ちます。

 

サウナに行く、スポーツクラブで汗を流す、自転車にのるなど、少しずつ休養する方法を工夫することが大事です。