近年、10代の中学生や高校生に増えてきているワキガ。ワキガとは簡単に言えば脇から出る汗が臭い一種の病気です。

 

思春期であり、学校に通う中学生や高校生にとっては非常に辛いワキガですが、改善の余地は十分にあるため、まずは原因と治療法を知り、改善に取り組んでいくようにしましょう。

 

 

ワキガの原因

 

人間の汗には、アポクリン腺から分泌されるものとエクリン腺から分泌されるものの2種類があります。

 

エクリン腺からの汗は体温調節のためにかくもので、汗腺は全身に点在しています。アポクリン腺は、へそのまわり、陰部、外耳道(耳の穴)などにあります。このアポクリン腺からの汗がワキガ臭発生の原因です。

 

アポクリン腺の中にある間は無臭ですが、腺から汗が皮膚上に分泌され、脂分やエクリン汗と混ざり、それが雑菌によって分解・酸化され、低級脂肪酸やアンモニアなどの物質に変化することで、独特のにおいが発生します。

 

常になにかしらの緊張を感じ、それによって心に生じる不安が発汗のきっかけとなる「精神性発汗」もにおいの強い汗の原因。汗をかけばかくほどさらに不安がつのり、より多くの汗が出るという悪循環をつくります。

 

 

自己チェックと対策

 

まずは自己チェックしてみましょう

 

●耳あかが柔らかい(アメ耳)
耳の中にはアポクリン腺しかありません。ネバネバした柔らかい耳あかが取れます。

 

●下着・服のわきの部分に色が付く(黄染する)
アポクリン腺から出る汗は黄色や茶色に近いので、シミが黄ばむことがあります。

 

●わき毛が比較的多い
毛の多い人は毛根も多いので、汗腺の数も多い傾向があります。

 

●両親がにおい体質(遺伝関係)
遺伝による影響は約3割といわれています。

 

●わきの下の汗が多い
アポクリン腺の数が多かったり、働きも活発だと当然汗の量も増えます。

 

●肉類中心の食生活
肉類や乳製品などの動物性脂肪は、アポクリン腺や皮脂腺の働きを活発にするといわれています。

 

当てはまる項目が多ければ、ワキガ体質の可能性があります。

 

 

自分でできるワキガ対策

 

●むだ毛の処理をきちんとする
伸ばしたままにしていると、細菌が住みつきニオイの原因になります。

 

●通気性のいい服を着る
当然のことですが、暑いときにはうすい服装がよいでしょう。親水性、通気性のある素材のものを選ぶようにします。特に下着類は「綿」を基本に考えてください。

 

●制汗剤の使用。しっかり落とすことも大切
1つの目安として、においが強ければ、塩化ベンザンコニウムの入ったものを。ちょっと気になる程度なら、エタノールなどのアルコールや、植物性の成分を配合したものを選びます。

また、肌に残ったままにしておくと、細菌の繁殖、かぶれや色素の沈着の原因に。肌への刺激を避け、シャワーで洗い流したり、湿ったタオルでたたいて落とします。

 

●肉類を避ける
動物性脂肪中心の食生活は汗腺や皮脂腺の働きが活発になり、汗や皮脂の分泌が多くなります。

 

●朝熱いシャワーを控える
自律神経の交感神経が活発化してしまうので、逆に発汗を促してしまいます。ぬるめにするか、汗を流す程度にします。

 

 

一般的な2つの治療法

 

治療となった場合、そのアプローチは人によって異なります。納得いくまで医師と十分に話し合うことが重要です。

 

一般的に治療方法には、保存的療法と手術的療法の2つがあります。

 

保存的治療では薬の処方や、生活上での注意や指導をします。また高周波の電流で、アポクリン腺の組織や毛根を破壊する「電気凝固法」という治療法もあります。

 

手術的療法は、アポクリン腺を取り除くことで根本的に問題を解決します。全ての人に必要なわけではありません。

 

具体的には、管や超音波メスで吸い取る「吸引法」、小さく切開して、皮膚を挟みながらアポクリン腺を取る「切除法」、切開して皮膚を裏返しアポクリン腺を取る「剪除法」、皮膚及び脂肪層とアポクリン腺を丁寧に剥離してから切除する「直下型剥離法」があります。

 

また、実際にはニオイがしないにも関わらず、自分はワキガであると思い込んでしまっている「自己臭恐怖症」の方も少なくありません。

 

一度「自分はにおう」と悩み始めると、日常生活にまで影響してきます。その場合はカウンセリングを中心とした治療を行うことになります。ワキガというのは、体の病気ではなく心の病気。ニオイの治療は悩みの治療でもあるのです。

 

 

まとめ

 

中学生や高校生といった10代の人に急増しているワキガですが、汗を出さないようにするのではなく、生活習慣をまず見直すようにしましょう。

 

生活習慣を改善させることで脇が臭くなくなることも多々あります。それゆえ外科的治療は最後の手段にして、まずはバランスの摂れた食事や、普段から汗をかく(運動する)、ストレスを発散させる等、出来ることから取り組んでいきましょう。