膀胱がんと言えば女性高齢者に多い病気ですが、実は10代、20代、30代といった若い女性にも起こり得る病気です。経血かも!不正出血かも!と思わずに、血尿が出た場合には診断を受けることをお勧めします。

 

 

血尿が出たらすぐに泌尿器科へ

 

膀胱がんのほとんどは、突然の血尿で発見されます。

 

血尿は鮮血だったり、赤ワインのような赤褐色だったりしますが、血尿以外に痛みなどの症状はなく、1~2回血尿が出た後は普通の尿に戻るのが特徴。ただし、血尿は前立腺肥大症など、他の尿路疾患でも出ることがあります。

 

ですから、血尿が出たからといって膀胱がんとは限りませんが、膀胱がんの場合は次に血尿が出るのは数カ月から1年先で、その間にがんが進行してしまいます。

 

1回でも血尿が出たら、すぐに泌尿器科を受診して検査を受けてください。また、進行してくると頻尿、排尿痛などの膀胱炎と似た症状も現れます。

 

 

多発しやすく再発率が高い膀胱がん

 

膀胱がんは特に男性に多く、男女の割合は約3対1です。60~70歳代にもっとも多くみられる病気ですが、10代・20代・30代といった若い人がかかることもあります。

 

がんの特徴として、多発しやすい、再発率が高い、高齢で発症するほどたちが悪い傾向がある、などがあげられます。

 

膀胱がんはどのくらいまで深く進行しているかで分類され、約80%が早期がんに属する表在性がん、残りの約20%が進行がんの浸潤性がんになります。

 

膀胱がんの大部分は、膀胱壁の粘膜から発生します。

 

膀胱は腎臓でつくられた尿を貯める役割をしているので、膀胱がんの表面から出血すると、尿と混じり血尿となります。また、がんの表面は栄養分に富んでいるため、細菌がつきやすく膀胱炎が起こりやすくなるのです。

 

 

膀胱がんの治療法

 

治療法としては、がんが膀胱壁の粘膜だけにとどまっている表在性がんに対しては、膀胱を残す治療を行います。

 

尿道から細い膀胱鏡を通して電気メスでがんを切除する経尿道的膀胱腫瘍切除術によって小さいがんは完治します。

 

以前はこの手術だけでは50%以上の人が2年以内に再発していましたが、免疫療法の一種であるBCG膀胱内注入法も行われるようになり、再発は激減しています。

 

進行型である浸潤性がんで転移がない人には、膀胱全摘除術を行います。この場合は膀胱を摘出するため、尿を排出するための尿管をわき腹につないだり、代用膀胱をつくるなどの方法があります。

 

いずれも日常生活上、特に不便はありません。

 

そして、転移のある浸潤性がんに対しては、一般に化学療法が行われます。この化学療法では、がんをどんどん小さくすることができますが、現在では根治するのは困難です。膀胱がんは一度転移が起こると、なかなか根治が難しいのが現状です。

 

しかし、早くに発見できれば、命に関わることはありません。

 

10代~30代の若い方でも血尿や頻尿、排尿痛といった症状には注意し、早期のうちに発見するようにしなければなりません。